埼玉県の施設見学(3) 県立武道館

県立武道館

広大な上尾運動公園の敷地内にある。

知らなかったけど、上尾運動公園て、県営だったのですね。

 

この建物、なんか、武道館らしく無いんですよ、外観が。

しかも、看板が設置されていないのです。

広大な上尾運動公園の敷地内には、様々な建物があり、初めて訪れた人には、どこが武道館だか分かりにくい。

 

県立武道館

なので、このように、手作りで紙を印刷しただけというチープな看板が、入り口に設けられていました。

 

県立武道館

中は土足禁止で、靴を脱いで上がる仕組みです。

あらゆる武道は裸足で行うものなので、当然ですね。

 

県立武道館

弓道の弓を持った人が靴を脱ぎ履きしやすいように、弓を立てかけるスタンドが設置されていました。

 

県立武道館

屋外の相撲場。

 

県立武道館

弓道場。

半オープン構造となっています。

 

 

ということで、県武道館については大きな意見は特にありません。

 

そう言えば、私は小学生の頃、仙台に住んでおり、剣道をやっていたのですが、道場が宮城県武道館でした。

高校教師や警察官や刀研ぎ師などの先生がボランティアベースでやっている民間の剣友会が、県武道館を時間単位で借りて、教室として運営していたものです。

 

上尾運動公園

ついでなので、広大な上尾運動公園を散策してみます。

 

上尾運動公園

かなりもしゃもしゃと樹木が茂っています。

 

上尾運動公園

災害用マンホールトイレが設置されていました。

 

上尾運動公園

このマンホールを開いて、上に簡易テント設置して、トイレとする仕組みです。

 

災害用マンホールトイレって、一時期、かなり設置することが流行ったのですけど、最近は流行が下火になっている印象があります。

結局のところ、大きな地震によってマンホールトイレの地下の下水管が壊れてしまったら使い物にならなくなってしまうので、フレキシブルに設置できる、持ち運び式の簡易トイレの方が使い勝手が良い、ということになったのではあるまいか。

 

埼玉アイスアリーナ

上尾運動公園内に、埼玉アイスアリーナという、屋内スケート場がありました。

 

埼玉アイスアリーナ

この炎天下、スケートをやろうという人たちは、ガチの選手達ばかりでした。

このスケート場、あれこれググってみたのですが、運営主体がどこなのかさっぱり分からず。webサイト上では管理者は民間企業となっていますが、県からの委託なのか?それともこの民間企業が上尾運動公園内に土地を借りて上モノを建築してサービス提供しているものなのか?

 

スポーツ総合センター

上尾運動公園内、スポーツ総合センター

ここは、公益財団法人埼玉県スポーツ協会、いわゆるスポ協(かつての体協)が管理者です。

ここも、県からの委託なのか、スポ協が土地借りして建てて運営しているのか、よく分からず。

 

スポーツ総合センター

体育館と、貸し会議室が中心。

 

スポーツ総合センター

全体的にハード的には古びている印象。

 

6月定例会の総務県民生活委員会で、「スポーツ科学拠点整備事業の進捗状況」についての報告があったのですが、この「スポーツ総合センター」は、いずれ「スポーツ科学拠点」に発展的に移行していくものなのか?
よく分からない。

 

さいたま水上公園跡地

ん?

この、もしゃもしゃの雑草に覆われたフェンスの向こうに見えるのは、もしかして・・・

 

さいたま水上公園跡地

おお!埼玉の海!

これは、なついですねー。

そうです、さいたま水上公園です。

ガキの頃、家族で遊びに来たな―、流れるプール、楽しかったなー。

 

さいたま水上公園跡地

昨年、令和4年(2022年)2月に閉園していました。

わずか1年半しか経っていないのですが、既に雑草が生え始め、ホームレスも住み始め、いい感じの廃墟感が漂い始めていました。

コロナ禍が発生したため、実際の営業は令和元年(2019年)までだったようです。

 

さいたま水上公園跡地

掲示板。

 

さいたま水上公園跡地

管理棟。

 

さいたま水上公園跡地

管理棟の貼り紙。

 

さいたま水上公園跡地

正面入口跡。

大勢の入場者をさばくために白線が引かれ、列が乱れないように金属製パイプが設置されていたものと想像します。

いいですねー、こういうの。
廃墟マニア的にはたまりません。

こういう、在りし日の、そこにいた人の営みがイメージできるようなものに、たまらなく萌えます。

 

さいたま水上公園跡地

プールに飛び込む滑り台。

さいたま水上公園は、昭和46年にオープンし、私個人的には思い出深い、流れるプールは、老朽化のために平成24年度には廃止されていたそうです。

 

ちょっとこの辺の資料をまだ全部目を通していないのですが、要するに、老朽化とともに、子供の数も減っていて来場者数も減っていたし、という理由で、廃止したようです。

リニューアルではなくて、廃止ですね。

 

私がガキの頃は、モーレツサラリーマンだった週休一日制の父親はなかなか休みが取れず、海に遊びに行けるのは年に一回、2泊3日がせいぜいでした。

今は、何だかんだで暮らしは豊かになり、休みも取りやすく、交通機関も発達して海に行きやすくなりましたので、「埼玉の海」の存在意義が消失した、ということでしょうか。


埼玉県の施設見学(2) 県民活動総合センター

県民活動総合センター

伊奈学園総合のキャンパスの近く。

この学校は、80年代に団塊ジュニアが高校進学する頃に創立されたマンモス校です。この辺り一面は、おそらく当時田んぼだったところをつぶして、このような施設・学校や住宅地として造成したのではあるまいか。

 

埼玉ニューシャトル内宿駅から1.1kmに位置し、クルマで行くにしろ電車で行くにしろ、決して便利な場所ではありません。

 

県民活動総合センター

ゆったりした作りの建物。

 

右側の建物は宿泊棟となっている。レストランもある。

後述のように、連続して数日間に渡って行われる講習会もある上に、周囲は新興住宅地で、ホテル類も飲食店もないので、設けられたもののようです。

 

 

県民活動総合センター

独自のレンタ自転車サービスを提供しています。

 

県民活動総合センター

敷地内には、伊奈町の窓口業務の出張所も設けられていました。

 

県民活動総合センター

建物に入ると、広大な吹き抜け。

 

県民活動総合センター

県民活動総合センター、って、何をやっているのか、名前だけ聞いてもよく分からないですね。

ハード的には、会議室・教室がメインです。

 

県民活動総合センター

センター内に、埼玉未来大学が設けられています。

シニア向けの教育機関なのですが、学位が取得できる、学校教育法上の本物の「大学」ではありません。

その点では、いわゆる、公民館でやっているようなカルチャースクールとかわりはないのですが、入学式があったり、年間カリキュラムがあったりと、かなり本格的です。

近年流行りの「リスキリング」というほど、具体的な技術・技能の習得を目指すコース・講座があるわけでもないのですが、社会貢献のためのボランティア団体・NPO立ち上げ・運営コース、ソーシャルビジネス立ち上げコースなんかもあります。

 

カルチャースクールと放送大学の中間のようなポジショニングでしょうか。

個人的には中途半端感が否めないのですが、こういうシニア向け教育機関のニーズって、これから増えていくものなのでしょうか。

逆に、ニーズと意義があるのならば、県内各地に増やしていけばいいんじゃないですかね。

 

県民活動総合センター

吹き抜けに面した教室では、授業が行われていました。

 

県民活動総合センター

石綿作業主任者技能講習、とのこと。

かなり具体的な、プロ向けの講習です。

 

県民活動総合センター

・足場の組み立て等作業主任者能力向上教育
・丸のこ等取り扱い作業従事者教育
・フルハーネス型安全帯使用作業特別教育

など、かなり専門的な職の講習会が有償で行われています。

中には、連続して2, 3日間に渡って行われるものもあります。
だから、宿泊等が必要になるわけですね。

 

これらの講習会は、県民活動総合センターが自ら提供しているサービスではなく、外部の団体が行っているものです。

 

つまり、貸し会議室業ですね。

 

県民活動総合センター

彩の国市民活動サポートセンターという名前の、図書館がありました。

 

県民活動総合センター

ボランティア団体やNPOの立ち上げ・運営に関した本が中心のようでした。

 

 

ということで、一言で強引にまとめると、

・巨大な公民館

という感じでしょうか。

 

いわゆる公民館が、市内の狭い地域の住民(例えば、蕨市錦町と北町の一部など)のみを主にターゲットとしているのに対して、この施設は、県民すべてをターゲットとしてる点が違いです。

しかし、遠くからわざわざ時間をかけて通うほど特別なサービスを提供しているわけでもなさそうなので、結果として、近隣住民のみに利用者が絞られてしまっている、という感じでしょうか。


埼玉県の施設見学(1) 埼玉県平和資料館

埼玉県平和資料館

東松山市の郊外、小高い里山に設けられた物見山公園の一画にあります。

 

埼玉県平和資料館

すぐ近くに大東文化大学のキャンパスがあり、クルマ通勤の学生が停めてしまうことがあったのでしょう。

 

埼玉県平和資料館

駐車場から、蝉時雨のスロープを登っていく。

 

埼玉県平和資料館

平和資料館の建物。

 

埼玉県平和資料館

正面入口前には、広島原爆当時の広島市役所の敷石を用いたモニュメントがありました。

 

埼玉県平和資料館

博物館の中に入る。

概ね、想定ターゲットは、子供のようです。

 

埼玉県平和資料館

常設展以外にも、企画展や、アニメ映画上映が行われています。

 

埼玉県平和資料館

写真撮影は、スナップ撮りはOKだが、資料のみ禁止。
これは、個人の顔が写った写真や、名前を記した文書などの資料があるため、個人情報保護の観点から行われているものと思います。
右側のスナップ撮影の例の中には、教室のレプリカを写したものもあります。資料の中でも、レプリカに関しては個人情報保護上の問題は生じないためOKということのようです。

写真撮影したい場合は、口頭で許可を得て名札を首から提げる仕組みです。

 

埼玉県平和資料館

昭和初期にタイムスリップするトンネル、という趣向です。

 

埼玉県平和資料館

昭和初期の暮らしのレプリカ。

ということで、昭和初期以降のみが取り上げられています。

この博物館で取り上げられている戦争は、大東亜戦争のみであり、それ以前の戦争(我が国が関わった戦争、関わらなかった戦争ともに)、それ以降の(海外における)戦争は、対象外です。

 

埼玉県平和資料館

大東亜戦争当時の防空壕のレプリカ。

 

埼玉県平和資料館

展示物。

基本的には、一貫して、負け戦における悲惨さ、厳しい銃後の暮らしを強調する系でした。

 

埼玉県平和資料館

風船爆弾のレプリカ。

これは、模型とはいえ、初めて見ました。

9.11のようなテロリズムや、アッツ・キスカ、ハワイのような離島への攻撃を除いて、米国の本土が直接攻撃に晒されたのは、歴史上、帝国陸軍による風船爆弾だけのはずです。

戦略的には大いに効果があったものと、私は評価しています。

 

埼玉県平和資料館

展望タワーより。

見晴らしよくて、気分がいい。

 

埼玉県平和資料館

企画展:昭和の暮らし

 

埼玉県平和資料館

私は、7年前のエントリに書いた通りなのですが、

戦争を防ぎ、平和を実現する方法は、

・戦争の研究をすること
・戦争の備えをすること

この2つだと考えております。

 

そのために、この種の博物館に求められる展示物・解説は、

・現代の兵器(特に核戦力、最新のサイバー戦力について)
・古今東西の様々な戦争の歴史
・我が国の戦争の歴史における英雄
・国際法

これに尽きると思います。


埼玉県内の各施設を見学

8月という月は、国会から地方議会まで、比較的、忙しくない時期なのです。

 

だからこそ、国会議員は、こぞってこの時期に外遊するわけですね。

 

地方議会においては、9月からは決算審査が行われるし、10月くらいからは翌年度の予算要求が始まるので、忙しくなります。

盆踊りなど、様々な地域の神事・イベントがこの時期に行われるからでもあります。
政治家が地域の神事・イベントに参加するのは、決して広義の選挙対策のためだけではありません。

地域の代表として、地域の安寧のための神事に参加するのは当然のことです。

地域のイベントは多くの人が集まるので、多くの人の意見を効率よく聴くのに適した機会であります。

埼玉県においては、今年は、8月第1週に県知事選があったので、忙しい年ではあったのですが、これは4年に1度の例外であります。

 

 

ということで、比較的まとまった時間が空いていた、ここ数日間に、埼玉県内の、埼玉県立・県営の施設を幾つか見学して回ってきました。

県立・県営の施設といっても、山ほどあるので、全部を見学することは無理です。

取り敢えず、私が県議会において所属している、総務県民生活委員会において、6月定例会において令和4年度事業報告と令和5年度事業計画の報告がなされた、指定管理者に委託している施設を中心に、幾つか見学しました。

 

これらのほとんどが、今まで、名前を聞いたことも無く、存在も知らなかった施設です。もちろん、行ったこともありませんでした。

具体的な課題なり問題意識なりが目の前にあるわけではなく、取り敢えず、それぞれの施設の全体像を把握することが目的です。

 

 

私は、何かの全体像を把握するためには、デスクリサーチを最も重視します。
利用者の声を聞いたり、実物を見たりするのは、あくまでも補助であります。

しかしながら、デスクリサーチを始める前に、実物を見て、規模感や現場の雰囲気を把握しておくと、資料を読み込むに当たってすらすらと頭に入ってきやすいのです。

 

 

・ある程度の素養と想像力があれば、資料を読み込むだけでも、物事の本質は理解できる。
・実物に触れる以上に、本質をより深く理解できることも多い。
・しかしながら、実物をざっくり眺めることで、より効率よく理解しやすい。

 

従って、私は、国会議員の外遊には大いに意義はあると思いますね。

 

5.3億円が妥当かどうかは評価不能ですが、我が国の舵取りを担い、国民の現在そして将来の生死をも左右しかねない国会議員の見識を最新のものにアップデートするための外遊ならば、ばんばんお金使えばいいんじゃないですかね。

 

 

ということで、次のエントリから、見学した施設の写真レポートを上げていきます。