本日2013年8月8日(木)、蕨市議会において私が所属している保守系会派 新生会の一員として、佐賀県武雄市に図書館の視察に行って来ました(政務活動費を使用)。
武雄市は、総務官僚出身の樋渡啓祐氏が2006年より市長を務め、イノベーティブな市政を行なっていることで有名です。
人口はほぼ5万と、7.2万の蕨市と比べると少ないですが、一般会計予算は223億あり、210億の蕨市と比べると若干大きくなっています。
この地域で中核的な役割を果たしている街であり、裁判所、検察庁も設置されています。
この図書館は、2000年に開業したもので、2012年より、カルチュア・コンビニエンス・クラブ(株)(以下、CCC)に運営を業務委託しています。
CCCは、祖業はレンタルDVD・ビデオチェーン事業ですが、映像コンテンツ流通のネット化に伴い、構造的に業績が傾いており、2011年にはMBOしてしまいました。そういえば、私の古巣の(株)カカクコムにも以前、Tポイントとのシナジ創造を目指して出資していましたが、出資を抜いてしまいましたね。Tポイント事業は、Ponta、楽天スーパーポイント、JALマイレージ、ANAマイレージなどと並んで幾つかあるポイントハブとしては成功しており、激しく覇権争いをしています。また、リアル書店としてコンセプト出店した代官山蔦屋事業は、それなりの集客をしているようです(今時点ではMBO化しており事業としての損益は非公開のために不明)。個人的には、こらから出版流通の電子化・ネット化が進む中で、今さらリアル書籍小売業に注力することについてはかなり懐疑的で、事業継続性はそれほど高くはないと見ています。
武雄市図書館は、武雄市が、運営をCCCに業務委託することによって、大きく集客することに成功しており、自治体運営図書館の成功事例として全国から耳目を集めています。
武雄図書館全景。
背景には広大な自然が広がっている感じですが、街の中心地です。
全国から行政視察の議員等が来ていました。
会議室にて、武雄市の担当部署スタッフと、CCC社員から、ひと通りのレクチャーを受けました。
武雄市スタッフに引率され、図書館内を見学する新生会一同。武雄市のスタッフはスーパークールビズであります。
2階の回廊。
大きな吹き抜けに向かって、閲覧席が設けられています。
電源も使えます。
iPadの貸出もやっています。
館内のそこかしこに設置されている書籍検索クライアント。
ハードウェアはiPadであり、サーバにはwi-fiで繋がっています。
本棚はかなり高い位置までありますが、最も他階段の背表紙は、雰囲気作りのためのダミーだそうです。
本棚の表記は、英語と中国語簡体字も併記されています。
このあたりのデザインは、代官山蔦屋書店のノウハウが横展開されているとのこと。
書籍・雑誌は、図書館としての貸出のみならず、販売コーナーもあります。
販売エリアは、図書館エリアと異なり、落ち着いたジャズ系のBGMが流れています。
こちらは書籍販売コーナー。
「武雄市おすすめの夏の100冊」が平積みになっています。
館内に設置されたスターバックス。
全国で売上げトップ10に入るとか。
尚、スタバ-CCC-武雄市という商流なのか、スタバ-武雄市という商流なのか、契約関係は不明であります。
トール、ソイラテください。
ホットですかアイスですか?
あ、ホットでおなしゃすヾ(´ε`*)ゝ
スタバ席。
こちらも電源席があります。
wi-fiが通っているとのことでしたが、私がサーチしたらフリーで使えるものは見つかりませんでした。
雑誌のディスプレイはこじゃれた感じです。
館内には案内ポスター類は一切掲示されておらず、全てデジタルサイネージとなっています。
セルフ貸出・購入マシン。
図書館の本を借りる事も、販売コーナーの書籍・雑誌を買うこともできます。