蕨市立図書館:電子図書館サービスが開始

蕨市より本日、通知を受けましたが、

本年、令和4年(2022年)8月1日に、蕨市立図書館内のサービスの一つとして、電子図書館サービスを開始するとのことです。

 

本年3月定例議会にて決まった、本年度、令和4年度(2022年度)予算による、今までにない、新規事業です。

予算額    5百万円
貸出冊数   2,500冊程度

ライセンスの仕組みは、買い取りではなく、その本が貸出回数:52回に達するか、または2年間、というものです。

 

現時点では、まだサービスwebサイトは公開されておらず、どのようなUIなのか、そもそもwebインターフェースなのか、アプリなのかすら明らかになっていません。

 

取り敢えずは、どのようなものなのか、ローンチしたら早速使ってみたいと思います。

 

 

ところで、自治体図書館の電子図書館サービスについては、4年前に調べたことがあります。

楽天の自治体図書館向け電子書籍プラットフォーム

当時は、まだまだ導入検討すら時期尚早という段階でした。

その後、4年間が経過し、ある程度各社のサービスがこなれてきて、導入事例も増えてきたので、蕨市でもやってみよう、ということになったものです。

金額は、たったの5百万、予算が3月に通ってから8月にローンチということで、開発期間もたったの4ヶ月間程度の軽いものですし。

 

ところで、上記エントリで調べた、楽天子会社だったOverdrive社ですが、いつの間にか、2年前の2020年にファンドのKKRに売却されていました。大いに伸び代あると思うのですが、個人的にはもったいない感じがしますね。


楽天の自治体図書館向け電子書籍プラットフォーム

個人的には、電子書籍はkoboが日本市場に参入した2012年から使い続けていて、かななりヘビーに使っている。

hoya_t blog 2012/7/23 : koboインプレ
hoya_t blog 2012/7/29 : koboインプレ2

1台の端末に何十冊分も入るので移動時は便利だし、防水なのでお風呂でも読めるし、バックライトがあるから減光した飛行機内などでも読める。
他方で、コンテンツを中古として売ったり、誰かに貸したりすることは出来ないといった不便な点もある。

 

一ヶ月前の日経で、楽天が自治体図書館向けの電子書籍プラットフォームビジネスをやっていることを初めて知った。

日経新聞 2018/7/14 : 自治体図書館で電子書籍 普及に向け特徴生かせるか

この記事は、神戸市立図書館が導入したことを書いているだけで、詳しいことは何も解説していない。

電子書籍アーリーアダプタとしては、個人的にはちょっと興味がある。

 

 

自治体図書館向け電子書籍プラットフォームビジネスの各プレーヤ

(1)Overdrive Japan

Overdriveは元々、米国の企業で、今は楽天の傘下にある。
米国ではトップシェアらしい。米国事情はよく知らないけど。

楽天 2015/3/19 : 楽天、図書館向け電子書籍配信サービス事業者
米OverDrive社の全株式を取得

当然、コンテンツはkoboプラットフォームから流用しているのかと思いきや、まったく別モノのようだ。
現状では、米Overdriveの英語コンテンツが中心で、図書館市場のニーズにまったくマッチしていない。

しかも、日本のブランチであるOverdrive Japan(?正確に言うと、法人格は無いようだ??単なる共同事業?)は、メディアドゥと組んでいる(出資比率は不明)。メディアドゥといえば、持っているのは漫画コンテンツが中心のはずで、自治体図書館が求めている種類のものではない。楽天的には、組む相手を間違えているのでは???メディアドゥ的には、おそらく漫画以外のプラットフォームビジネスにも横展開していきたいところなのだろうけど。また、楽天買収前の2014年から米Overdriveと提携していたという事情もあるようだ。

koboのコンテンツが使えないのも、おそらくライツの手続きに手間取っているためだろうけど、それにしても動きが遅過ぎる気がする。そもそもあまり力を入れていないのかもしれない。

コンテンツホルダの力が強い業界らしいので、本気で進めていくならそれらの出資を入れないとならないかもだけど、楽天的にはおそらく単体で覇権を取りたいところだろうと思料。

 

(2)日本電子図書館サービス LibrariE

KADOKAWA、講談社、紀伊國屋書店、大日本印刷、TRC図書館流通センターとのJ/V。
2013年にKADOKAWA、講談社、紀伊國屋書店によって設立され、2016年に大日本印刷とTRC図書館流通センターの出資を入れている。

近場では、さいたま市がLibrariEを使って電子図書館サービスを提供していた(さいたま市の図書館会員カードは個人で作って持っているんだけど、まったく知らなかった)。

さいたま市電子書籍サービス

コンテンツの品揃えが・・・し○○い。
これは、○○いですね。

どうでもいいけど、ドメインのwhois見ると、システムは日本ユニシスが作ってますね。

 

(3)TRC図書館流通センター TRC-DL

TRCは、(2)LibrariEとは別に単体でもプラットフォーム展開しているのだが、LibrariEとTRC-DLはコンテンツを相互提供している。

おそらく、いずれTRC-DLをクローズしてLibrariEに統合してくのだろう。

 

(4)紀伊国屋書店 NetLibrary

細々とやっていたようだが、2017年にクローズしている。LibrariEに統合したということなのだろう。

 

 

まだまだ導入検討遥かに以前の段階

各社ともに頑張ってほしいです。
料金体系などは、調べていませんが、まあ、今の段階ではそこまで調べるまでもないでしょう。教育コスト、運用コストが膨大にかかるはずなので、タダでも要らないかなといったところだと思います。

掃いて捨てるほど粗製乱造されるくだらないマニュアル本の類ではなく、世代を越えて読み継がれるような古典的名作を電子書籍化して配信してくれれば、導入検討の可能性は出てくると思います。

 

ITmedia 2018/6/13 : 神戸市が楽天の「電子図書館サービス」試験導入 スマホ・PCで電子書籍を借りる

Rakuten OverDriveは、(中略)米国の90%以上の公共図書館が導入しており

 

それにしても、米国での電子図書館プラットフォームの普及率はかなり高いようですが、ライツ管理の仕組みが違うんですかね??


市の図書館に求められる役割

個人的には、図書館という空間は好きで、学生時代はよく通っていた。

大学受験の時は豊島区立図書館でよく勉強していた(高校が豊島区にあったので)。大学時代は、家がチャリで5分の距離ということもあって、閉館時間までこもってよく本を読んでいた。たしか大学3年生くらいのとき(1995年か?)に入れ替えられた大学図書館のPCにMosaicが載っていて、初めてWorld Wide Webに触れたのは、この端末からだった。

今も図書館は好きだけど、うーん、全然使わない。
学生時代と比べれば、欲しい本は即買える程度には稼げるようになったからでもあるし、ネットが普及して、調べ物をするために図書館を使う必要性がなくなったからでもある。

 

市の図書館に求められる役割って何だろう?

大学図書館や国会図書館ではなく、地域密着の、市町村に求められる図書館の役割は、ざっくり言うと以下の3つだと思う。

・アーカイブ
・レファレンス
・場の提供

アーカイブは、新聞、雑誌、書籍の保存。今すぐ読まれなくとも、将来閲覧される可能性があるものを、とにかく網羅的に保存することが目的。
しかし、インターネットと電子書籍インフラの普及に伴って、いつでもどこからでもあらゆる情報を閲覧できる環境が出来上がりつつあるため、図書館に求められるアーカイブの必要性はどんどんなくなっていくだろう。
今はどこの公立図書館でも主な新聞と雑誌は全て購読して保存しているけど、近い将来、不要になるんじゃないかな。

レファレンスは、知へのアクセス手段の提供と、その利用のサポート。
子供~学生の、素朴な興味関心・好奇心を、知的な欲求に高めて上げることをサポートする環境を提供すること。コップの水の表面張力を不思議に思った洟垂れ小僧が、将来はノーベル賞級の研究者になるかもしれない。

場の提供は、学生が勉強する場所/シニアの生涯学習の場所を提供すること。
このような場は、民間でも提供されていて、例えば蕨近辺なら錦町イトヨのフードコートや戸田のマックに行けばよく中学生、高校生が教科書を広げて勉強しているが、将来に渡っても、公の役割が無くなることはないだろう。

尚、暴論かもしれない私見だが、「娯楽の提供」は、公立図書館に求められる役割ではないと思う。
例えば、村上春樹の新刊とかが出たりすると、数冊入荷したその本には予約がたくさん入って、何十人待ちになったりする。アーカイブとレファレンスが目的ならば、在庫は1冊で十分だし、読みたい人は自分でお金出して買えばいいのに、と思う。
もし、公立図書館が人気の新刊を100冊くらい仕入れて貸し出しまくったら、それこそ民業圧迫だと思うんだが。

ということで、今後の市の図書館に求められる役割は、
・レファレンス
・場の提供
の2つとなっていくだろう。

 

図書館は、市の競争力の源泉になり得るか?

図書館は、決してコストセンタではない。
しかし、プロフィットセンタ・・・とは自治体経営の場合は言わないけど、競争力の源泉とはなり得るだろうか?

例えば、
「○△市は、駅前が綺麗で便利だから、あそこに住みたいな~」
「※◇市は、小中学校教育が優れているから、引っ越したいな~」
ということは、よくあるだろう。

つまり、駅前の便利さ・綺麗さ・賑わいや、公教育の充実というのは、市町村にとっての競争力の源泉となり得るだろう。

では、「図書館の充実」は、競争力の源泉になり得るだろうか?
「□◎市は、図書館がスゴいから、あそこに暮らしたいな~」
と思うものだろうか?

まあ、中にはそういう人もいるかもしれないが、あまり多くなさそうだ。

 

hoya_t blog 2013/8/9 : 武雄市図書館の見学

↑一昨年の夏に、CCCを指定管理者として誘致した、佐賀県武雄市の図書館を見学してきた。たしかに立派な施設で、利用者にとっては便利になって、快適で居心地のいい空間が出来上がったが、大きな公費を投入したこともあり、未だに賛否両論あるようだ。

 


私見だが、図書館は、市の競争力の源泉にはならない。

図書館を、過剰に綺麗に、豪華に、立派に整備したところで、市の競争力が増すことには繋がらない(あるいは、繋がりにくい)。

 

蕨市図書館において、指定管理者制度の導入検討をする際の、私の視座

市の経営リソースが限られている以上、市立図書館に、過剰にリソースを投入して、サービス内容のアップグレードを目指すべきではない。
武雄市のTSUTAYA図書館のようなものは、蕨市が目指すべきものではない。

指定管理者制度の導入を検討する議論においては、現行のサービス内容・サービスレベルを基本的には維持しつつ、いかにコストダウンを図れるか、という視点を持って臨みたいと思う。

もちろん、民間にアウトソーシングすることによって、大きくコストアップせずにサービス内容・レベルの向上することが出来るのならば、どしどし導入すべきで、従来より市民からの要望が多い、
・営業時間の拡大
については、是非とも「コストアップしないで実現」をしてもらいたいと思う。

建物の老朽化については、何としたものか。
あの建物、既に古くなっているけど、ツギハギをしながらあと何年くらい使い続けられるものか?建物の老朽化・耐震性の低さについては、素人目には、市立病院の方がよりクリティカルなので、優先すべきような気がするけど、どうなんだろう?
新年度(平成27年度)予算がついたファリシティマネジメントの報告を読んでから判断したいところ。


市立図書館への指定管理者制度の導入に関する考察

hoya_t blog 2015/2/17 : 指定管理者制度導入によるリストラ効果
この記事の続き。

私が所属している蕨市議会における自民党系会派:新生会では、平成26年度予算要望(平成25年の秋に出したもの)から、2年連続で、重点項目として

・市立図書館への指定管理者制度の導入

を訴えている。

この項目を追加するにあたっては、
・どのくらいのリストラ効果の獲得を目指すのか?
・老朽化した市立図書館の建物を、今後どのようにしていくのか?
・サービス内容・レベルの、何らかの向上を目指すのか?今のままで、リストラ効果の獲得のみを目指すのか?

といった、深い議論は、ありませんでした。

元々、自民党系会派:新生会では、市内公共施設の再整備再配置(廃止、統合、縮小など、要するにリストラですね)を唱えていて、その一環として、ある会派メンバが「図書館の指定管理者制度の導入」を主張しました。
私個人的にも、今後高齢化が進みつつ人口は横ばいが見込まれる中で、ジリ貧になる前の戦略的リストラは必要と考えていたため、賛成したものです。
従って、「図書館の指定管理者制度の導入」といっても、会派内のメンバそれぞれ、イメージしているものは違うかもしれません。

ですので、表現としては、「図書館の指定管理者制度の導入の検討」くらいの方が適当だったかも知れません、今さらですけど。私も個人的には、他の会派メンバがどう考えているのか、ちょっと聞いてみたいですね。


(単位:百万円)

図書館運営費は、年間でだいたい48百万くらい。
この金額には、イレギュラーな出費である、建物の改修費用を含む。
(あー、改修費用は項目分けて数表作ればよかった・・・失敗した。今から調べ直すのは面倒なので、このままで行きます)

内、書籍購入費用は17百万。

金額は、ほとんど横ばい。

尚、正規職員は、係長級(館長)1名+スタッフ8名。
これらの正規職員の人件費は、上記の運営費には含まれていないはず。バイト・パートのみが含まれているはず。

図書館運営費のうち、書籍購入費用を除いた分は、31百万。
先のエントリで調べたように、市民体育館における指定管理者制度の導入において、-33.5%の経費削減(人件費分を除く)が出来たことを考えると、市立図書館に指定管理者制度を導入すれば、10百万程度+人件費の削減が出来るかもしれない。

 

 

以上は、指定管理者制度の導入に伴う、リストラ効果だけの話。

 

もし仮に、新たな制度を導入するのならば、市民からの要望が多い、

・営業時間を遅くまで伸ばして欲しい(現状は18時まで)

は何としても実現して欲しい。

おそらく、現状の市の直営体制でも、バイトのみの勤務シフトを組めば夜間延長は可能だと思うが、いろいろ面倒だし、コスト高なのでやらないのだろう。

 

今後の公立図書館に求められる役割

続きは別途。


武雄市図書館の見学

本日2013年8月8日(木)、蕨市議会において私が所属している保守系会派 新生会の一員として、佐賀県武雄市に図書館の視察に行って来ました(政務活動費を使用)。

武雄市は、総務官僚出身の樋渡啓祐氏が2006年より市長を務め、イノベーティブな市政を行なっていることで有名です。
人口はほぼ5万と、7.2万の蕨市と比べると少ないですが、一般会計予算は223億あり、210億の蕨市と比べると若干大きくなっています。
この地域で中核的な役割を果たしている街であり、裁判所、検察庁も設置されています。

この図書館は、2000年に開業したもので、2012年より、カルチュア・コンビニエンス・クラブ(株)(以下、CCC)に運営を業務委託しています。

CCCは、祖業はレンタルDVD・ビデオチェーン事業ですが、映像コンテンツ流通のネット化に伴い、構造的に業績が傾いており、2011年にはMBOしてしまいました。そういえば、私の古巣の(株)カカクコムにも以前、Tポイントとのシナジ創造を目指して出資していましたが、出資を抜いてしまいましたね。Tポイント事業は、Ponta、楽天スーパーポイント、JALマイレージ、ANAマイレージなどと並んで幾つかあるポイントハブとしては成功しており、激しく覇権争いをしています。また、リアル書店としてコンセプト出店した代官山蔦屋事業は、それなりの集客をしているようです(今時点ではMBO化しており事業としての損益は非公開のために不明)。個人的には、こらから出版流通の電子化・ネット化が進む中で、今さらリアル書籍小売業に注力することについてはかなり懐疑的で、事業継続性はそれほど高くはないと見ています。

武雄市図書館は、武雄市が、運営をCCCに業務委託することによって、大きく集客することに成功しており、自治体運営図書館の成功事例として全国から耳目を集めています。

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武雄図書館全景。
背景には広大な自然が広がっている感じですが、街の中心地です。
全国から行政視察の議員等が来ていました。

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会議室にて、武雄市の担当部署スタッフと、CCC社員から、ひと通りのレクチャーを受けました。

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武雄市スタッフに引率され、図書館内を見学する新生会一同。武雄市のスタッフはスーパークールビズであります。

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閲覧室。
落ち着いた空間です。

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2階の回廊。
大きな吹き抜けに向かって、閲覧席が設けられています。
電源も使えます。
iPadの貸出もやっています。

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高い本棚。

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館内のそこかしこに設置されている書籍検索クライアント。
ハードウェアはiPadであり、サーバにはwi-fiで繋がっています。

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本棚はかなり高い位置までありますが、最も他階段の背表紙は、雰囲気作りのためのダミーだそうです。

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本棚の表記は、英語と中国語簡体字も併記されています。
このあたりのデザインは、代官山蔦屋書店のノウハウが横展開されているとのこと。

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書籍・雑誌は、図書館としての貸出のみならず、販売コーナーもあります。
販売エリアは、図書館エリアと異なり、落ち着いたジャズ系のBGMが流れています。

こちらは書籍販売コーナー。
「武雄市おすすめの夏の100冊」が平積みになっています。

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マンガの販売コーナー。

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館内に設置されたスターバックス。
全国で売上げトップ10に入るとか。

尚、スタバ-CCC-武雄市という商流なのか、スタバ-武雄市という商流なのか、契約関係は不明であります。

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トール、ソイラテください。
ホットですかアイスですか?
あ、ホットでおなしゃすヾ(´ε`*)ゝ

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スタバ席。
こちらも電源席があります。
wi-fiが通っているとのことでしたが、私がサーチしたらフリーで使えるものは見つかりませんでした。

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保守系会派 新生会の皆様。

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雑誌のディスプレイはこじゃれた感じです。
館内には案内ポスター類は一切掲示されておらず、全てデジタルサイネージとなっています。

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ちびっこ向け読み聞かせコーナー。

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書籍検索クライアントの使い方を教えてもらいました。

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UIは分かりやすく、ちびっ子も使いこなしていますね。

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セルフ貸出・購入マシン。
図書館の本を借りる事も、販売コーナーの書籍・雑誌を買うこともできます。

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視察終了。
お疲れ様でした。


図書館の在庫管理システムのイノベーション。

今日は、蕨市議会の一般質問の初日で(3日間のうち)、図書館の話題が出たので、ふと気になって図書館の在庫管理システムが幾らくらいかかってるか調べてみた。

23年度の決算書ベースで、

(1)書誌情報作成               1,176K
(2)図書館システム等保守          1.789K
(3)図書館システム使用料及び貸借料  3,610K

とのこと。
推測だが、

(1)この年に新たに買った本 15,252K円分のデータ入力作業外注費?
一冊当たり@1,200円と仮定すると、15,252K円 / @1,200円 = 12,710冊の本を年間で買ったことになる。
そうすると、1,176K円 / 12,710冊 = @92.53円 ということになるので、1冊当たり92.5円でデータ入力してもらっているということになる。
ちょっと違うかもしれないけど。
図書館に聞けば分かるけど、もう18時で、営業時間過ぎちゃったんで。
多分、当たらずと言えど遠からずだと思う。

(2)これが、システム保守外注費か。
(3)これがシステムのリース代だと思う。イニシャルでの買い切りではなくリースにしているのだろう、たぶん。リース期間は分からないけど。
(2)、(3)は22年度決算でも同額なので、たぶんこんなところだと思う。

ということで、(1)+(2)+(3)合計で、年間に6,575K円。
これだけの金額が、図書館の在庫管理システムの運営に年間でかかっていることになる。

 

この金額、なんとかタダにならないもんだろうか?

 

jst ideaだけど、SaaSで自治体図書館向けに無料で在庫管理システムを提供するソリューションがあってもいいと思う。

書誌データはAmazonのAPIを使って引っ張ってこれるので、ISBNコードを流し込むだけで、簡単にほぼ無料で作れる。
(Amazonの規約的に可能かどうかは要確認)

Amazonの膨大なレビュー情報も使えるので、ユーザ利便も増す。

ということで、SaaSプロバイダとしては、Amazonのリコメンエンジンを使って、その図書館に在庫がないあるいは人気があって貸出中の本を、Amazonアソシエイトで売って収益を得ていくことになるのだろう。

もしくは、Amazon自身がこういうソリューションを作ったら無敵なのだが。楽天でもいいけど。