蕨市の学校ICT推進状況(2)

このエントリは、5月24日付けの、

蕨市の学校ICT推進状況、コロナ禍をきっかけにGIGAスクール構想が変質

↑こちらの続編です。

 

 

ただ今、蕨市議会の6月定例会が開かれているのですが、その中で明らかになった、蕨市の学校ICTの今後について、新たな情報を、箇条書きにて以下に記します。

 

 

  • クライアントOS

chromebookで確定。

 

 

  • スケジュール

全学年に1人1台配備が完了するのは、令和4年度予定。

 

 

  • 蕨市のオンライン教育の将来イメージ

将来に渡っても、「双方向・リアルタイムのオンライン授業」は、やらない。

1人1台体制配備完了後に、端末を各家庭に貸し出した後にオンライン教育を行うが、その時点でイメージされているものは、双方向ではなく一方向(ブロードキャスト型)であり、リアルタイムではなく非リアルタイムの、自習・補習支援。

つまり、前回のエントリで書いた、

新たにGIGAスクール構想が想定するオンライン教育

↑これは、やらない、ということです。

 

  • 生徒・児童の家庭のインターネット接続環境調査の結果(集計中の速報値)

・接続環境有無

【追記】この項目、誤りがあったので修正。

有線のみ有り、無線のみ有り、有線無線の両方有り、合わせて、90.9%。
9.1%は、ネット接続環境が無い。
(ここには、おそらく、スマホの4G契約は含んでいませんが、モバイルwifiルータの4G契約は含んでいます。しかし、タブレットのセルラータイプの4G SIM契約も含む?調査票が開示されていないので、詳細不明。)

「ネット環境が完全無し」が、1.8%いるとのこと。
(調査票不明です)
おそらく、家族の誰一人としてスマホもガラケーも持っていないか、持っていても音声通話だけしか使っていない、ということかと。ちょっと信じがたい数字ですが、何かライフスタイルへのこだわりがある方々なのかと思います。

 

・接続環境があるうち、契約上、パケット容量制限の有無

19.5%が、容量制限あり。


蕨市の学校ICT推進状況、コロナ禍をきっかけにGIGAスクール構想が変質

先日、蕨市議会6月定例会に上程される各種議案、補正予算案についての、行政当局からの説明会がございました。

この稿では、学校ICT推進が前倒しされる件を解説致します。

 

 

 

ビフォア・コロナ時代のGIGAスクール構想のざっくり概要

一言でいうと、「全国の小中学校を、コンピュータ1人1台体制にする」という、国の政策です。

昨年度、令和元年度(2019年度)の冬に、新設されたものです。

国が、学校に1人1台パソコンを配ってくれる??

こちらで解説したように、「我が国の教育は如何にあるべきか?」という教育政策の発想から持ち上がってきた政策ではなく、ケインズ的な経済対策として持ち上がってきたものです。

パソコン(デスクトップパソコン、ノートパソコンではなくてタブレットでも構わず、どちらかというとタブレットを導入する自治体の方が多いようです)は、マシンだけ買っても教育の現場では使い物にはならず、

・ハードウェア
・ソフトウェア
・指導体制

をセットで導入する必要があります。

ハードウェアは、生徒児童、一人一台の人数分のコンピュータ端末機器と、学校内のネットワークです。有線LANではなく無線LANが想定されています。

ソフトウェアは、コンピュータ端末で使用するコンテンツ、アプリケーション、デジタル教科書など、狭義のソフトウェアです。

指導体制は、これらのツールを用いて、先生がどうやって教えていくかという方法論、トレーニング・バックアップ体制のことです。

 

もちろん、膨大なお金がかかるし、買って設置したら終わり、というものでもないので、複数年単位での導入期間が必要です。

 

小中学校教育というのは、もちろん市町村の教育委員会が行うものなので、国が全国の市町村に補助金を配って、それを元にして、市町村が独自の考え方に基づいて、推進していく、という流れになります。

 

この、ビフォア・コロナの時点で、GIGAスクール構想が想定していた学校ICTの仕組みは、

従来のGIGAスクール構想が想定していたICT教育

学校の教室の中で、ICTを用いて授業を行うというものでした。

従来であれば、教科書、ノート、鉛筆、黒板などを用いていたものを、ICT機器に置き換えていくというものでした。

 

 

 

ビフォア・コロナ時代の、GIGAスクール構想に基づく、蕨市の小中学校へのICT導入計画

蕨市議会 3月定例会が始まります。

以前にこちらの記事にてご説明した通り、今年度、令和2年度(2020年度)当初予算にて、3.2億が計上されました。

体育館も含めて小中学校内にLAN環境が整備され、小学5・6年生、中学1年生、特別支援学級の全員にコンピュータ端末が配備されることになりました。

この時点では、令和2年度(2020年度)から令和5年度(2023年)までの4年間かけて、全ての学年に配備する計画でした。

 

急に決まった国の経済対策の補正予算を受けて、大慌てでざっくりした計画を立てたものです。この時点では、詳細はほとんど決まっていませんでした。

ネットワーク整備については、1/2が国補助。
コンピュータ端末の購入あるいはリースは、1台当たり4.5万円の国補助が出ますが、この当初予算の時点では、詳細は決まっていなかったので、歳出の全体の金額のみを決め、国の補助金は計上していませんでした。

 

 

 

コロナ禍によって、国のGIGAスクール構想が前倒しに

そして、このコロナ禍がやってきて、全国の小中学校が一斉に休校になりました。

諸外国では、zoom等のツールを用いたオンライン授業が行われ、我が国においても、先進的な企業はリモートワークに、大学、私立高校など高等・中等教育機関はリモート授業に移行する中で、我が国の小中学校は、なす術があまりありませんでした。

紙ベースの宿題を課したり、ワークブックを配ったり、試行的に自習用スマホアプリサービスのアカウントを配ったりしてみたものの、授業が開けない以上、学力の衰えは避けることが出来ません。

 

ここで、

オンライン授業をやらなくてはならない!

という需要が、急遽、新たに発生しました。

 

新たにGIGAスクール構想が想定するオンライン教育

 

オンライン授業は、ビフォア・コロナ時代には全く想定していなかったものです。

ビフォア・コロナ時代に想定していたICT教育は、前述の通り、あくまでも、一つの教室の中で、先生も生徒も全員が集まって、その中でICTツールを用いて授業を行う、というものでした。

今、そしてこれからのアフター・コロナ時代に求められるオンライン授業は、先生と各自の自宅にいる生徒・児童をインターネットで繋いで、完全にネット上で授業を行う、というものです。

 

リモートワークにて、Zoomや MS Teamsでオンライン会議を、しかも座長の立場で参加したことがある方であれば、大勢の児童・生徒の集中力を途切れさせることがなく、適切に双方向のコミュニケーションを行いながら、オンライン授業を行うのが、どれほど大変なものであるか、ちょっと考えれば想像がつくでしょう。

これ、本当に大変ですよ、先生は。

 

・ハードウェア
・ソフトウェア
・指導体制

これらのセットのうち、ハードウェア、ソフトウェアについても、ビフォア・コロナ時代に想定された従来型ICT教育とは、異なるものが必要となります。

生徒・児童の各家庭にネットワーク環境が必要になりますし、ソフトウェアもそれ用のものが必要になります。

 

「GIGAスクール構想」前倒し 積極推進の自治体も

政府は新型コロナウイルスへの対応としてまとめた緊急経済対策に、「GIGAスクール構想」の前倒し実施等の施策を盛り込んだ。児童・生徒「1人1台端末」の整備はこれまで令和5(2023)年度の達成を目指していたが、現状を踏まえ、令和元年度補正予算と2年度補正予算に端末整備等に係る予算を計上した。「1人1台端末」や在宅オンライン学習に必要な通信環境の整備等を加速する考え。 …

このように、GIGAスクール構想そのものが、性格を変えながら、前倒しでやることとなって、国の予算が付きました。

 

 

 

蕨市の学校ICT整備も前倒し

国のGIGAスクール構想が前倒しになったのに伴い、蕨市の学校ICT整備も前倒しすることになりました。

これが、6月定例会に1.1億増額の補正予算案として上程されます。

当初予算では、コンピュータ端末を配るのは、小学5・6年生、中学1年生、特別支援学級のみ、1,560台の予定でしたが、3,500台分に拡大します。全ての生徒・児童のうち、約8割に行き渡ることになります。

 

 

詳しいことは、6月定例会の中で、活発に質疑や意見が出てくる中で明らかになるでしょう。


最新のプログラミング教育ソリューションは、ほぼ全てがロボットを動作させるビジュアルプログラミング教材セット

先週、2019年6月21日、お台場で開かれていた教育ITソリューションEXPOに行ってきました。

教育業界における、ITソリューション(ハードウェア、ソフトウェアとそれらの組み合わせ)の大規模な展示会で、IT業界ではこの種のイベントは毎年いくつもお台場や幕張でやっており、諸々の最新の流れを把握するのに手っ取り早くて効率がいいのです。

 

校務システム(学校・教員間のコミュニケーション)、学務システム(学校側と学生・生徒側との間のコミュニケーション)、大量高速な採点マシン、英語教材の類などが多かったのですが、最も関心があったのは、プログラミング教育の教材・仕組みでありました。

 

 

いわゆる「プログラミング教育」には、

(1)狭義の、プログラミングそのものの技術を身につけるための教育
(2)広義の、プログラミング思考を身につけるための教育

の2種類があり、これは似て非なるものです。

 

私個人的には、最近のプログラミング教育がやたらともてはやされている風潮には否定的です。
定義(1)プログラミング技術教育は、そもそも小中学校でやるようなものではなく不要であり、定義(2)プログラミング思考を身につける教育は、算数・数学をしっかり学べば十分ではないかという疑問を常々抱いています。

しかしながら、

教育政策を考え中(2)誰もが一家言持っている

↑上の2014年のエントリで書いたように、教育の領域においては、素人の主観的な考えは危険であり、排さなくてはならないことも理解しているつもりなので、最新の流れについては関心を持っております。

 

 

ということで、プログラミング教育の教材、仕組み類を一通り見てきました。

これからの小中学校が導入しようとしている「プログラミング教育」は、上記の定義(1)ではなく、定義(2)を指しています。

プログラミング言語を用いて、コンピュータの画面に向かってコーディングするわけではありません。

既存の国語・算数(数学)・理科・社会といった科目の中で、プログラミング思考を身につけさせよう、というものです。

 

DSC_0374

いくつもの企業グループが展示していましたが、どれもこれも概ね同じ仕組みで、

・キットを組み立てて簡易なロボットを作り、
・PCやタブレットの画面上でビジュアルプログラミング言語を用いて、そのロボットを動かす

というものでした。

 

コレ以外の仕組みは無し。

 

これらの企業グループが販売している商品は、

・ロボットの制作キット
・PC、タブレットなどのハードウェア
・ビジュアルプログラミング用のwebアプリケーション、AndroidあるいはiOSアプリ
・テキスト類

これらのセット、ということになります。

 

ビジュアルプログラミング言語とは、上記の写真のタブレットの画面内で表示されているように、あたかもブロックを並べてフローチャートを作るかのように組み立てていき、ロボットへの指示を作る、というものです。

例えば、

・IF 壁にぶつかったら THEN 止まる
・前へ2秒進む
・赤いライトを1秒点灯する
・右に旋回する
・前へ1秒進む
・ブザーを2秒鳴らす

みたいな感じです。

 

 

まあ、何というか、楽しそうではあります。

ところで、あるブースの説明スタッフに、「ロボットは、男子は興味を持つだろうけど、女子はどうなんですか?」と尋ねたところ、「女子もリボンを付けたりして楽しんでやってますよ」とのことでした。

うーん。やはり、何か違う気がする。これじゃない感を感じる。
引き続きこの分野については注視していきます。


【蕨市】西小卒業式がございました。

本日2015年3月24日(火)、蕨市立西小学校の卒業式がございました。
素晴らしい晴天に恵まれました。
式は、厳粛な雰囲気の中で行われました。
卒業生、ご家族の皆様、おめでとうございます。

卒業生は、
3クラス
男:女=37人:42人
計 79人
でした。

さて、配布資料の中に、卒業生が、将来なりたいもの・やりたいことを一言ずつ記した寄せ書きがあったのですが、
この中に「お金持ち」と書いた子供が数人おり、一瞬ちょっと残念な気持ちになりました。

私自身も、ガキの頃に「将来なりたいもの:お金持ち」と書いたことがある気がするのですが、それは棚に上げつつ、しかしながら、改めて自分の過去を振り返りつつよく考えてみたのですが、こういうことを書いてしまう子供は、リアルなお金持ちというものがどんなものかまったくイメージ出来ないんでしょうね。

当たり前の話ですが、「お金持ち」というのは、ただ単にお金をたくさん持っているというだけで、そういう職業や、何らかのカテゴリがあるわけではないし、その人が世の中で何を為したのか、どのような人物なのかを示したものではありません。

・本人の能力とは無関係に、先祖から受け継いだストックを持っている、地主みたいな「お金持ち」もいれば、
・本人の才覚によってストックを築いた、自らの会社をIPOさせたIT長者・ネット長者みたいな(しかしそこそこのストックを保有するに至った今となってはブラブラしているような)「お金持ち」もいるし、
・本人の才覚によって歩合制で大きなフローを稼いでいる(但しストックはそれほど持っていないし、シャカリキに働き続けないとならないし、休みもなかなか取れない)「お金持ち」もいるし、
まあ、お金持ちの姿はいろいろです。

当然、その人の人格とは関係ないので、上記のどのセグメントにも、鼻持ちならないクソみたいな人もいれば、誠に社会のために自分が出来る範囲で貢献しようとしてる人格高潔な人もいます。

私は、今ならこれらの全てのセグメントの人物とも付き合いがあるし(少なくとも、間近に観察する機会を得てきたし)、どんなことを考え、どんな人物なのかという類型がまったく存在しないことはリアルに分かるのですが、子供にとっては、「お金持ち」というのは、「何かスゴい能力を持っていて、スゴく仕事が出来て、スゴい成果を出して社会にインパクトを与えた人物」みたいな存在としてしかイメージ出来ないのだろうと思います。
結局のところ、大人になって何になりたいか?何をやりたいか?という目標をイメージ出来いないものの、「何だかまだ分からないけど、スゴい人になってスゴいことをやりたい」という子供が、「将来なりたいもの:お金持ち」と書いてしまうんだろうと思います。

 

こうして考えると、やはり世の中にどんな仕事が存在するのかをイメージしやすくするための職業体験とか、世の中のお金の循環の仕組みをイメージ出来るようにするためのマネーリテラシ教育は、出来るだけ早くやった方がいいのではないかと思います。
一般論的に、年齢が上に行くほど、人生設計上の選択肢は狭まってしまう。
中学生くらいならば、まだ何でも出来るし何にでもなれるかもしれないが、野球とかサッカーとか相撲とか、ある種のプロスポーツ選手になるのであれば、中学生くらいの時に意思決定しないと遅いかもしれません。


【蕨市】二中卒業式がございました。

春麗らかに杉花粉が舞い飛ぶ、本日、2015年3月13日(金)、蕨二中にて卒業式がございました。

卒業生は、5クラスで163人。
1クラス当たり32-33人。

男女比は、72:91
(男子の国立・私立への進学率が高いためか?)

経年で見ると、卒業生は、
2012年 4クラス 147人
2013年 5クラス 196人
2014年 4クラス 156人
2015年 5クラス 163人

尚、式の最後に卒業証書を授与された生徒の卒業証書ナンバーは、第17,802号でした。
今年の卒業式は第62回なので、平均すると卒業生の数は287人/年。

卒業生、ご家族の皆様、おめでとうございました。


教育現場での内なるグローバル化への対応

神奈川新聞 2015/2/12 : 日本語不自由な外国人児童が増加 早急な態勢整備が急務

横浜市の中心部で外国人の子どもが増え続けている。親たちが働く飲食店などが集まる中区や南区の小中学校では外国にルーツを持つ子どもが半数を占めるケースも。多くは日本語指導を必要としているものの、特別なカリキュラムがあるわけではなく、放課後の補習などで対応している。それも行政や地域の協力に支えられているのが実情で、現場からは日本語を教える仕組みを早急に整えるよう求める声が上がる。

とのことで、横浜市立南吉田小学校では、児童の47%が外国人とのこと。

この小学校、地図で見たけど、ドヤ街として有名な黄金町の近くですね。一回、友人とレースの前泊で簡易旅館に泊まったことがあるけど、かなり怖い場所。銭湯に行ったら、歯抜けのオッサンとかがいるし、うっかりカメラを出して写真を撮ろうとしたら攻撃されそうな雰囲気だった。山谷と同じで、最近はこの手のドヤ街の簡易旅館は、外国人バックパッカー向けの営業に力を入れていて、かなり小綺麗になっているけど。部屋は3畳くらいの広さのところに、男二人で布団の端を重ねながら眠ったww

 

ということで、この地域は事情が特殊だと思いますが、蕨市の小中学校においても、地味に外国人児童が増えています。手元に統計データがないけど、現場では、日本語でまったくコミュニケートできない生徒もいるとのこと。

残念ながら、蕨市内に住んでいる外国人は、六本木ヒルズや東京ミッドタウンの外資系金融で働くバリバリビジネスパーソンではなく、比較的低賃金、未熟練の労働者が多いと思います。
子弟が公立小中学校に通えるのかどうか分かりませんが、オーバーステイも多いようです。

この当たりは、一度ちゃんと定量的に調べてみようと思います。

 

良し悪しはともかく、現実的に、市内でも似たような状況が生まれつつある以上、教育の現場の頑張りに負担を押し付けることがないように、サポート体制は何らか必要と思います。

まず、外国人生徒は、日本に滞在し、日本に学問を学びに来た留学生として遇するべきと思います。日本人の道徳観、日本民族の歴史、文化を学んでもらいたいと思います。
大学であれば、外国人留学生向けに日本語教育コースがあるのは当たり前で、このような仕組みが、小中学校でも必要になってくるものと思います。

 

このような「内なるグローバル化への対応」は、蕨市としてはそろそろ無視できないテーマになりつつありますので、そろそろ本気で政策案を考えてみようと思っています。


戸田市立笹目中学校でのモデル校研究発表会

掲題のイベントがあり、戸田市議にお誘いいただいて参加してきた。
モデル校研究は、県教委の指定を受けて、市教委と中学校が行っているものなので、おそらく県からもお金が出ているのだと推測する。
公開授業+講演会という形式での成果発表会。

この種のイベントには初めて参加したが、最新の教育界・教育現場でのトレンドが把握出来たという点で有意義であった。

 

協調学習


幾つかの公開授業を見学したが、正直、真新しさはまったく感じない。
「先生が一方的に話すだけのマス授業」ではなく、「3,4人程度のグループ毎に課題に対して話し合って回答を出させ、皆の前で発表する」という形式で、こんなもの、昔からあったような気がするけど?
今さら予算取って研究するような新しい教育法だとは思えないのだが?

 

ICTの活用

上の写真のように、3,4人のグループ毎にタブレットが与えられている。(1人1台ではない)
OSはMIcrosoftのWindows RTだった。

教材データと、授業の中で作成するデータは、後述のようにオンラインストレージ上(Google Drive)に置いてある。

調べ物をするため端末とネットを使うのではなく、作業環境として使っているだけだ。
紙とペンで出来る作業を、必要もないのに、無理やりコンピュータとネットに置き換えている。
昔だったら、大きな模造紙にみんなでワイワイいいながらマジックで書き入れて、それを発表する、みたいなことをやったけど、あれと同じことをタブレット上でやっているだけだ。

現時点でのタブレットはインターフェースが(特に入力系が)貧弱過ぎるので、とても効率が悪く、バカバカしい。
何のためにタブレットを使っているのかさっぱり分からない。
Windows RTは私も使っているけど、動きが渋いし、しょっちゅうアプリが落ちるし。

と、いうのは2014年秋の現時点での私の見解であって、OSやデバイスが進化すればこの限りではない。
理想的には、机全体あるいは教室の壁全体がコンピュータのインターフェースとなって、そこに指でタッチして自由に文字や絵を入力したり、情報を検索して出力出来るようになれば、利用する価値はあると思うが、そこまでいかないなら、「紙とペン」の方が遥かに媒体としては優れている。


教卓の内側の、先生のPC。
これが、大型ディスプレイに表示される。


プログラミングの授業。
これも、「協調学習」。
これは面白い。これは、コンピュータを使わないと出来ない教育だ。(スタンドアロンでも十分だけど)

10代の若いうちにプログラミング教育をすることの是非にはいろいろ議論があるが、個人的には賛成だ。特に根拠はないけど、何となく。

 

ゲームニクスの導入

ゲームニクスというのは、ゲーム(ファミコンから始まるテレビゲーム、コンピュータゲーム、ネトゲ、ソシャゲの類) におけるスティッキネスさのノウハウ体系のこと。
いわゆる「ゲーミフィケーション」という概念とほぼ同じだと思う。

私はこの種のゲームはあまり好きではないので殆どやらないが、艦これだけは別だ。艦これの例でいうと、
・育成要素(艦娘のレベルを上げ、近代化改装をして育てていく)
・砲雷撃がヒットした時の気持ちいい音
・近代化改装すると艦娘に感謝されて気分がいい
・マップやクエストを1つずつクリアして、次の段階に進んでいく
・コレクション要素(未だ見ぬ新しいレア艦娘やレア兵器をコンプリートしたい)
など。

ゲーム業界出身の学者のプレゼンを聞いたのだが、この分野は既に理論体系化されていて、(ゲーム開発における)ノウハウ集のレベルにまで落とし込まれているらしい。
後は、これを教材作成のレベルにまで更に落とし込めばいい。

例えば、コンピュータ上の教科書をめくると気持ちいい音「ぺろりんっ」と鳴るとか、
問題をクリアすると何かカード・スタンプ的なものがもらえて、1つずつ段階をコンプリートしていくと、更に先に進める的な育成要素を設けるとか、
そんなの。

 

Google Appsの利用

上述のように、教材などの各種データは、Google Drive上に置いてある。
要するに、ただそれだけ。
Googleの社員がスピーチするというのでそれなりに楽しみにしていて、どんだけすごいのかと思っていたら、クラウド環境としてGoogle Driveを使っているだけで、これはもちろんDropboxでもMicrosoft Skydriveにも置換できる。

個人的には、官公庁・教育領域でこの種の外国のストレージサービスを利用することについては、安全保障上の理由から(資源の再配分という視点からではなく)懸念を抱いている。全てのデータは抜かれる可能性があることを前提にしなくてはならないので、国産のサービスを使うべきだ。
この点で、米国の覇権に挑戦しようとしている中共が、Google、Facebook、Twitterを完全に国内からシャットアウトしている政策は、正しい。

現状では、有力な国産オンラインストレージサービスは存在しないのだけど、個人的には楽天に期待している。逆に言うと、楽天とソフトバンクくらいしかクラウドサービスに参入しそうな企業は国内には存在しない。

 

反転学習

佐賀県武雄市で行われている新奇的な学習法なのだが、公開授業の教室がわんさか見学者で溢れていて、見ることが出来ず。

結局のところ、どんなものなのかよく分からない。

講演会の席でたまたま近くに座っていた人達(おそらく、どこかの中学校教師)が、
「反転学習って、要するに、予習をちゃんとやってこい!ってことだろ?」
と話し合っていたが、当たらずと言えど遠からずだと思う。
昔からやっている当たり前の教育方法を、新奇性がありそうな名前を付けてありがたがっているだけではないかと思っている。