農地パトロール

本日2016年11月18日、蕨市農業委員会のメンバにて、市内の農地パトロール(利用状況調査)を行いました。

「遊休農地の発生防止、解消」は、農業委員会の主な仕事の一つです。

誰かが所有している畑を、耕作しないで遊ばせておいたとしても、その人の勝手でしょ?
と、思われがちです。
私も、以前はそう思っていました。

しかしながら、農地は税制面で優遇されており、登録されている農地は、しっかりと耕作しないとダメなのです。もちろん、勝手に他の用途に転用するのもダメです。

年を取ったとか、後継者がいないとか、何らかの理由で耕作を続けることが不可能な事態になったら、他の人・企業に貸すなどしかるべく対応が必要になり、これを斡旋するのも農業委員会の仕事です。
現実的には、都市化が進む蕨市内でわざわざ農地を借りてビジネスベースで(趣味としてではなく)農業をやろうという人・法人はいないと思いますけど。

20161118_蕨市 農地パトロール

錦町の農地。

適切に農地利用されているケースです。

20161118_蕨市 農地パトロール

錦町の、以前、子供向け学習用に「田んぼの学校」として水田として利用されていた場所。

「田んぼの学校」は終了し、今は畑となっています。

20161118_蕨市 農地パトロール

葉に白い斑点が見えますが、消毒薬の濃度が濃すぎたことが原因ではないかとのこと。

20161118_蕨市 農地パトロール

ここは農地ではありませんが、家電の不法投棄を見つけました。

20161118_蕨市 農地パトロール

農地はほぼ所有者の家に隣接しているので、在宅ならば一声あいさつしていきます。

20161118_蕨市 農地パトロール

これは、良くないケースですね。

20161118_蕨市 農地パトロール

ボーイスカウトに貸しているようです。

20161118_蕨市 農地パトロール

中央地内の農地。

 

私の父方の先祖も、川口市内の農家でして、父親はガキの頃田植えの手伝えをした、という話を聞いたことがあります。私自身はまったく農業経験はありません。

プロの農家の方の解説を聞きながら畑を見て回るのは、結構面白い体験です。


農地パトロール

本日2016年2月10日(水)、蕨市農業委員会にて、市内農地の一部のパトロールを行いました。
農地として登録されている土地が、正しく農業が行われているかどうかの確認を行います。
帳簿上、農地として登録されていると、他の利用形態と比べて租税公課が安くなります。産業としての農業を保護するためでもあり、自然環境としての農地を維持するためのものでもあります。

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子供向け教育用の「田んぼの学校」があった場所。
昨シーズンで事業は終了し、埋め立てられました。

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生産緑地の立て札が立っています。

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手前側はきれいに畑として利用されていますが、奥の方は、草ボウボウになっています。
この時期なので、枯れ木は少なめですが、この箇所は、夏は人の背丈よりも草が高く、所有者に対して改善を求める通知を出すことになると思います。

関係者の皆様、お疲れ様でした。


蕨市園芸品評会

先日2015年11月20-21日(金土)、蕨市園芸品評会が行われました。

市内の生産者が作った農業産品のコンテストです。
県の農水系の研究所のエンジニアに審査をしてもらいます。
私も、議会選出の農業委員として、野菜を並べたりする作業を担いました。

今年は、気候があまりよくなかったそうで、白菜、ネギが例年より少なめでした。
蕨市に限らず、県内全域同じ状況だそうです。

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講評を聞きます。

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出品された野菜たちは、お買い求めしやすい値段で販売します。

201511_蕨市園芸品評会


一等賞の白菜。 蕨商工会議所が、地元の野菜を地元の飲食店で提供する、ベジフェスというイベントを開くそうなので、そちらで食べることも出来ると思います。 2016年1月23-30日。

201511_蕨市園芸品評会
ネギ。
今年は出品数が少ないなー。

201511_蕨市園芸品評会
あら奥さん、やだもー、この里芋おいしそう。


TPPに対する蕨市内農業関係者の考え

さて、ココしばらく、会社の決算処理でバタバタしておりましたが、一通り落ち着きました(8月決算なのです)。11期終了であります。

 

先日、TPPが大筋合意したということですが、一消費者としては、様々な食品の関税がなくなって値段が安くなるのは、単純に嬉しいことです。

 

農業関係者は、業界全体としては、基本的にはTPP反対のようです。

4年前、蕨市議会2011年12月定例会において、TPP反対の立場の請願が出されたことがあり、市内の農家何軒かに、TPPについてどう思うか?ヒアリングして回ったことがあります。

蕨市議会 : 議請第6号 日本農業と地域経済、くらしと雇用をこわすTPP(環太平洋連携協定)に参加しないことを求める意見書の提出を求める請願 (2011/12/16 不採択として議決)

特に反対という意見はありませんでした。
逆に、積極的に賛成という意見もありませんでした。
率直に言うと、どっちでもいい、というか、ウチには直接はあまり関係ないかな、という感じでした。

まあ、確かに蕨農業には、直接はあまり関係ないと思います。
首都圏郊外ベッドタウンである蕨市内の農家は、高齢化も進み、息子・娘の代は普通の専業サラリーパーソンになっていて、後継者がいないところがほとんどです。昔は田んぼ・畑だった土地でうまくマンション等不動産賃貸経営をして成功していて、農業収益より不動産収益の方が多い、という家がほとんどだと思います。

 

日本国内全体でみると、短期的には、海外から安い農産品が入ってくるために壊滅的な打撃を受ける農家はあるかもしれませんが、どの産業でも同じですが、競争に晒されて、経営努力を重ねることで、産業は強くなっていくのです。
自由競争は苦しいものですが、結果として自分も相手も周りもハッピーになる、全体最適が実現される唯一の方法です。

日本の米もみかんも和牛も佐藤錦もとても美味しいし、海外から安く入ってくるインディカ米やオージー・ビーフやアメリカンチェリーより何倍か高かったとしても、売れなくなることはないでしょう。誰もが安い商品を求めているわけではなく、高くても美味しいものを食べたい、という人はいくらでもいます。海外でも十分に競争力があると思います。

そんなわけで、日本の農業の将来については、個人的にはかなり楽観的に考えています。


見沼代用水の環境整備もろもろ

本日2015年1月20日(火)、たまたま旧中仙道(県道蕨朝霞線)の錦町5丁目交差点(飯野医院がある交差点)付近を通り掛かったところ、開渠(フタを被せずに露天の状態)となっている見沼代用水に溜まったヘドロを、バキュームしていました。
雑誌の束と空き缶のようなものも投げ捨てられていました。

見沼代用水のうち、蕨市錦町地域内を流れる部分は、開渠となっている上に、水の流れがほとんどなく淀んでいるために、ゴミが溜まりやすく、また不法投棄されやすいために、ヘドロがどろどろに溜まり、悪臭を放っていて、汚らしくなっています。

私と、前任の池上東二 前議員は、継続的に、見沼代用水の抜本的な環境整備(埋め立ての検討も含む)を訴えてきました。
私が所属している議会内の自民党系会派:新生会では、毎年予算要望の重点要望として行政側に改善を求めてきましたし、他の各会派からも同じような働き掛けはありました。

今までは、行政側(市役所側)の動きが鈍い、全然何もやってくれないじゃないか!というのが地元の不満でした。
今日のバキューム作業中に、担当部署の方と話しましたが、まあ当たり前の話ですが、担当部署としても問題を認識していないわけではないし、解決に向けて粘り強く動いている、という状況のようです。

見沼代用水という農業用水そのものは、見沼代用水土地改良区という組織が事業主体であり、市としては、この組織に環境整備を訴えていくしかないのですが、結局のところ、動きが渋いのはココですね。

詳細は書きませんが、市役所担当部署レベルでは、持てる職権の範囲内で、ベストに近いことをやっているのではないかと思います。
早期の抜本的な解決に向けては、別のアプローチが必要になりそうです。

ベストのシナリオは、旧浦和市 – 蕨市 – 戸田市を流れる、この見沼代用水の支流部分は、もはや農業用水としてはまったく使われていない以上、埋め立ててしまうことです。

そのために必要なのは、

・周辺農家が所有している既存の水利権の権利処理。
水利権を返上するためには、農家側は、お金を払わなくてはならない。理屈はよく分からないが、とにかくそうなっているらしい。

・埋め立てするならば、そのための土木工事費用。
原則としては、農業用水の事業主体である見沼代用水土地改良区が負担するべきところだが、代用水の支流である旧浦和市、蕨市、戸田市地域は、発言権が小さく、なかなか予算を引っ張ってこれない。
どうやって工面するか。