県北を流れる見沼代用水

蕨市内を流れる見沼代用水は、本来は農業用水です。

利根川の、行田市内の堰から水を引いて、埼玉県を北から南へ縦断して流れていきます。

 

先日、令和6年(2024年)2月16日、県北地域を訪れた際、たまたま地図上に「見沼代用水」の名前を見つけたので、ちょっと大回りして立ち寄ってみました。

 

見沼代用水(久喜市内)

久喜市内の、久喜市しょうぶ会館の横にて。

見沼代用水は、こんなにも水量が豊かなんですね。

恵みの農業用水です。

これが、見沼代用水のメインルート(本流)です。

まったく曲がりくねっておらず、まっすぐに流れている様子から、人工物であることが分かります。

 

見沼代用水(久喜市内)

フェンスで囲まれています。

 

見沼代用水(久喜市内)

管理者は、独立行政法人 水資源機構と、見沼代用水土地改良区。

この2団体の関係性については、調べたものの、今ひとつよく分からず。

 

 

こんなにも水量が豊富な、恵みの農業用水が、支流に分かれ、末端の蕨市に至ると、あんなにも汚く、ヘドロや不法投棄ゴミが堆積し、水量は減ってほとんど流れなくなり、夏になると悪臭を放つようになってしまうのですね。

 

 

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2017年3月の見沼代用水。
蕨市錦町、春日公園の横にて。

 

 

20230706 蕨市内の見沼代用水

2023年7月の見沼代用水。
上記写真の、橋を挟んで反対側。

 

昨年(2023年)7月のこちらの記事で書いた通り、見沼代用水土地改良区では、末端の支流については、地元自治体に対して払い下げを進める動きがあります。
こちらについては、詳細決まり次第レポーティング致します。


埼玉県茶業研究所

蕨市にはもちろん茶畑はまったく無いのですが、実は、お茶は、埼玉県の名産なのです。

入間市、狭山市、所沢市辺りに茶畑が集積しており、狭山茶ブランドは広く確立しています。

品種改良、栽培・製茶の技術開発・普及指導のために、埼玉県では、茶業研究所があります。

しかも、そろそろ開業100年を迎えます。そんなに昔から、埼玉県ではお茶の研究を行っていたんですね。

 

 

こんな研究機関があるなんて知りませんでした。

このたび、埼玉県議会の狭山茶振興議員連盟にて、茶業研究所の見学に行って参りました。

 

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茶業研究所。

圏央道入間ICの近く。
蕨からは、外環 – 関越 – 圏央道を乗り継いで、クルマで一時間強くらいです。
この辺りは、一面が茶畑です。

 

なお、茶の木は、苗木を植えてから成長して、茶葉が収穫できるようになるまでに、8年かかるとのこと。

上記写真の中で、手前の畝が、1年目です。

成長した後は、毎年2回収穫できます。
4~50年経って、徐々に収量が減ってきたら植え替えます。

 

 

狭山茶の歴史

鎌倉時代
禅宗の僧 栄西によって我が国に伝えられました。

江戸時代
この地域で広く生産されていたわけではなく、寺の敷地内で、薬のような用途で作られていた程度だったとのことです。

明治時代
米国に輸出するための農業産品として、この地域で生産が始まったそうです。
横浜港から出荷して、一時は輸出品として隆盛を極めたのですが、間もなく、米国への輸出は廃れてしまいました。
理由は不明ですが、米国人の嗜好の変化が背景にあるのかな?
今日においては、米国人が日本茶を好んで飲むようなイメージはありませんが、明治時代はよく飲まれたようですね。

大正時代以降
我が国の庶民が日常的にお茶を口にするようになったのは、大正時代以降のようですね。
この頃から、狭山茶は内需向けに生産するようになりました。


日本人の日本茶消費量は減っている。

全国茶生産団体連合会のこちらのwebページを見ると、平成21年(2009年)ころを境に、減少トレンドにあります。
紅茶の消費量は横ばいトレンドですが、烏龍茶の消費量も同じように平成21年ころから減少トレンドです。
平成21年というと、リーマンショックがあった年ですが、この頃にいったい何があったのでしょうか?

 

 

入間、狭山、所沢周辺に茶業が集積した理由

この地域の土壌が、水はけが良さ過ぎて、稲作に向いていなかったため。

 

 

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畝ごとに異なる品種が植えられています。

昔の茶畑の畝は、上辺が緩やかなカーブを描く「かまぼこ型」でした。
今は、コンバインのような、人が乗り込むタイプの収穫マシンで収穫作業を行うのに最適化するため、上辺は直線となっていることが多いようです。

 

 

茶の品種改良

地球環境の変化によって温暖化が進んでいるわけですが、気候変化に対応した品種を開発することも、この茶業研究所のミッションの一つです。

お茶は嗜好品なので、時代によって求められる品種は変わってくるが、普遍的な要素は、

・たくさん収穫できること。

・寒さに強いこと。

 

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もしゃもしゃに枝が生えているのが、品種改良のための母樹。

この木から種子をとって、品種改良の研究を行います。

種子採取の段階から、品種登録まで、一つの品種を開発するのに、35年以上かかるそうです。

 

こんなに長い期間だと、一人の研究者が、自らのキャリアの中で最初から最後まで手掛けることは出来ません。

昔の先輩研究者が採取してくれた種子を引き継いで研究し、また、今日採取した種子は、これから入所してくる未来の研究者に引き継いでいく、のだそうです。

ロマンティックですね。

 

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説明を聞いているところ。

 

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研究所施設ロビーの展示物。

かなり古い建物です。

 

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ほうじ茶の品評をしているところ。

お茶は、香り、味だけではなく、見た目、色も重要な要素です。

自然光を取り入れてお茶の品評ができるようになっています。

 

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明治時代に米国向けに輸出して頃のパッケージ。

 

 

 

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ほうじ茶。


蕨市園芸品評会がございました

本日、令和5年(2023年)11月24日(金)、蕨市中央公民館におきまして、蕨市園芸品評会がございました。

 

蕨市内農家による農産物のコンテストです。

対象は、「蕨市内農家による農産物」なので、「市内農家が、市外の田畑で、生産した農産物」も含まれます。

 

 

202311 蕨市園芸品評会

明日の即売会に向けて、品評会出品物だけではなく、販売用の農産物も並べられています。

 

 

202311 蕨市園芸品評会

今年は、葉物が少ないですね。

夏に暑さが続いたため、あまり育たなかった、とのこと。

また、暑さのために、病害虫害も多かったようです。

 

 

202311 蕨市園芸品評会

柿の出品は、ここ数年、増えている印象です。

 

 

202311 蕨市園芸品評会

市長賞、市議会議長賞、県知事賞を受賞した3名の方々と、その生産物。

おめでとうございます。

この白菜は立派ですね。

 

 

 

202311 蕨市園芸品評会

コンテストと式典が終わり、明日の即売会に備えて、値付けをしています。

 

 

関係者の皆様、お疲れ様でした。

 

即売会は、明日、令和5年(2023年)11月25日(土)に行われます。


見沼代用水の払い下げ

見沼代用水土地改良区において、見沼代用水のうち、もはや農業用水として使われていない支流の部分について、それぞれの地域の市に払い下げるプランが進められているそうです。
今の時点では、時期は未定です。

蕨市が、お金を出して買い取る、ということになります。

その後は、埋め立てててしまえばいいと思います。

20230706 蕨市内の見沼代用水

昨日の、蕨市錦町地内、春日公園付近の見沼代用水。

まったく手入れがなされておらず、草がもしゃもしゃに繁茂し過ぎて、水面が見えません。

そもそも、ほとんど水は流れてきておらず、ヘドロしかないのですけどね。

 

 

 

見沼代用水は、江戸時代に造られた、190kmにも及ぶ長大なもので、本流は、今日においても農業用水として用いられています。

見沼代用水土地改良区という団体が、運営管理しております。

 

旧浦和の文蔵から、蕨市の北町に流れ込み、錦町を経由して戸田市へと流れ出ております。
この区間は、見沼代用水の本流ではなく、支流の一部に過ぎません。

蕨市~戸田市の支流においては、都市化が進んだため、もはや農業用水としては用いられておらず、水が流れずに淀んでヘドロが堆積し、不法投棄を招き、美観を損ね、悪臭を放ち続けてきました。

蕨市議会議員に初当選した平成23年(2011年)以来、環境整備を見沼代用水土地改良区に求めるようにと、蕨市に対して要求し続けてきました。

蕨市は、長年に渡りこの問題を放置し続けてきました。
市議会での一般質問、予算案における質疑、会派での予算要望など、あらゆる機会に改善を求めてきたのですが、見沼代用水の風景は、12年前の平成23年当時から何も変わっておりません。

 

ようやく動き出しそうです。


蕨市園芸品評会が行われました。

先日、令和3年(2021年)11月26-27日、蕨市園芸品評会が行われました。

埼玉県さいたま農林振興センターの農業エンジニアの審査による、市内農家による農産物のコンテストです。

出品された農産物は、即売会で販売されます。

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ここ10年ほど、ほぼ毎年参加してお手伝いなどしておりますが、今年は、全体的に、出品農産物のサイズが大きいように感じました。
何となく。

審査員曰く、今年は天候不順だった、とのことでしたけど。

ある農家の方曰く、「今年は、前半は確かに天候はあまり良くなかったが、後半は恵まれた」とのことでした。

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即売会にて、みかん、里芋、紅芯大根などを買って帰りました。

 

紅芯大根は、ふつうの大根のように細長いわけではなく、カブのように丸い形をしております。中は赤く、鍋に入れると、柔らかい何とも不思議なイモ類のような食感でした。


蕨の地産地消の試み

蕨市内の農家がつくった野菜による、地産地消の新しい試みが、朝日新聞紙面とasahi.comで紹介されています。

農地狭い蕨の野菜で逸品料理 地産地消めざすフェス:朝日新聞デジタル

面積は日本一狭く人口密度は市では日本一の埼玉県蕨市。狭い面積のほとんどが住宅地だけに耕地面積はわずか1ヘクタールしかない。そんな蕨産の作物を使って市内の飲食店が腕を振るった逸品料理をメニューに加えた「ベジフェス」が12日まで開かれている。      ◇ …

都市化と合わせて、生産者の高齢化も進む蕨市内では、農家の数もごくわずかです。

私もかつては議会選出の農業委員を務めておりましたが、市内の農家は、お互いに顔と名前と家族構成を知っているくらいの軒数になってしまっております。

 

このたび、地産地消の新しい試みとして、市内の飲食店と提携して、「蕨の野菜を、蕨の飲食店で料理して提供する」ベジフェスという企画が行われております。

 

 

 

一応、以下に魚拓も貼っておきます。

【魚拓】農地狭い蕨の野菜で逸品料理 地産地消めざすフェス:朝日新聞デジタル

https://www.asahi.com:443/articles/ASND17F0GND1UTNB001.html – 2020年12月3日 18:28 – ウェブ魚拓


蕨市園芸品評会がございました。

令和元年(2019年)11月23日は、新嘗祭の日でございますが、今上陛下に御代替わりしてから初めてですので、大嘗祭が行われております。

我が国の永久の五穀豊穣をお祈り申し上げます。

 

蕨市においては、11月22-23日(金土)、蕨市園芸品評会が行われました。

市内農家が生産した野菜・果物を出品して、出来栄えを競うコンテストです。
市内農家の中には、市外に田畑を持っている方もおり、市外で生産されたものも出品されています。

201911_蕨市園芸品評会

今シーズンは、2度の大型台風に見舞われたこともあり、また、市内農家の高齢化が進んでいることもあり、出品数は例年よりもかなり少なめでした。

葉菜類。

 

201911_蕨市園芸品評会

イモ類。

 

201911_蕨市園芸品評会

ネギは立派ですが、大根は出品数が少なく、大きさも例年よりも小さいものが多かったようです。

 

201911_蕨市園芸品評会

白菜が少ない。

 

201911_蕨市園芸品評会

こちらは、珍しいもの。

ムベなる果物?があるなんて、初めて知りました。

「むべなるかな」の「ムベ」なんだそうです。

あけびのような絶妙なグラデーションで、味も似たような感じだそうですが、あけびと異なり、きたならしくパカッと割れないのでありがたがられるとか。

今、ググって調べたら、「むべなるかな」って、天智天皇のお言葉なのだそうです。ありがたい果物ですね。

 

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坊ちゃんかぼちゃ。

これも初めてみました。

どんな味がするんでしょうね?

坊ちゃんかぼちゃのレシピ 648品 – クックパッド

坊ちゃんかぼちゃの簡単おいしいレシピ(作り方)が648品! 「坊ちゃんかぼちゃグラタン」「坊っちゃんかぼちゃの煮物」「坊ちゃんかぼちゃの肉詰め」「坊っちゃんかぼちゃのグラタン」など

クックパッド見たら、くり抜いてグラタンにするレシピが多々紹介されていました。
これはおいしそうだ。作るの大変そうだけど。

 

201911_蕨市園芸品評会

和やかに表彰式が行われました。