【蕨市議会】6月定例議会が始まりました。

本日2017年6月1日、蕨市議会2017年6月定例会が開会しました。

 

蕨市民会館の耐震工事に合わせた、エレベータ設置附帯決議のレスポンス

2017年7月より、蕨市民会館の耐震補強+αの工事が始まります。

hoya_t blog 2017/5/13 : 蕨市民会館の耐震補強等工事の概要、スケジュール

この一連の工事の予算(2017年度一般会計予算)を、2017年3月定例会で可決したわけですが、その際に、

・バリアフリー化工事(要するにエレベータ設置工事)を追加すること。
・そのために、2017年6月定例会で補正予算を組むこと。

を、議会では附帯決議しています。
(全会一致ではない)

 

議会の附帯決議というのものは、行政(市長)を法的に拘束するものではありませんが、これすなわち市民の意思ということになるので、とても重いものです。

 

この附帯決議に対する、行政側(市長側)のレスポンスが焦点となっていましたが、まさかのゼロ回答でした。

 

私が所属している自民党系会派:新生会では、これにどう対処していくか、これから話し合って決めることになっています。

 

蕨市議会 : 議案第42号 工事請負契約の締結について(市民会館等耐震補強等工事)

この耐震工事は、金額規模が大きいので(入札による落札額:2億76百万円)、工事を発注する契約が、議会同意案件となっています。
(金額が小さいものは、議会の同意は不要)

言わばこの契約案は、人質のようなもので、これを否決することで、附帯決議に対するゼロ回答について不満を示し、再考を促す取引材料とすることも可能です。

 

しかしながら、工事のスケジュールは、2018年1月6日完成見込みで、それもかなりキツキツのものだそうです。

これが少しでも遅れると、成年式に間に合わない可能性があります。

 

かように考えると、「契約案の否決」というのは、かなりの悪手であります。

行政側(市長側)も、議会がそこまではやらないだろう、とタカをくくって「附帯決議へのゼロ回答」とレスポンスしてきたものと考えられます。

議会最大会派である新生会の対応が注目されるところです。
(ニュースの解説記事風にw)

 

 

地元錦町ネタ:雨水排水工事の契約案件

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毎年少しずつ、富士見球場から上流方向に向けて整備されている雨水排水管工事ですが、今年はセブンイレブン錦町2丁目店から、居酒屋じゃじゃ馬の丁字路までの区間の工事を行うとのことです。

この辺りも、大雨の時によく床下浸水が発生しやすい場所ですね。

道路冠水・家屋床下浸水時に、クルマが道路を走ると、波が発生し、家の中までどす黒い汚い波が押し寄せてきて頭にくる!道路冠水時はクルマは通行止めにして欲しい、という意見も聞いたことがあります。

家の玄関のドアというものは、通常は、浸水することを想定して設計されているわけではないので、隙間から波が入ってくるそうです。

この工事の契約案件が、本定例会に上程されています。


2017年 東北被災地巡り(8) 山元町~フクイチ

東日本大震災の被災地の定点観測シリーズ。

2012年7月に訪問した時(震災から1年後)
福島第一の近くに行ってみました。

2014年4月に訪問した時(震災から3年後)
東北被災地巡り その9 山元町~南相馬市 フクイチ近く

そして今回が、2017年5月(震災から6年後)

それぞれの写真を並べて記す。


釜石から内陸へ。東北道をばびゅーんと南下して、宮城県の山元町へ。

山元町は、蕨市が職員1名を復興支援のために派遣していた自治体だ。

 

田んぼはけっこう復活してる

2014年4月

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2年前の時点では、海沿いで津波をかぶった(おそらく)田んぼだった場所は、除塩作業中だった。

除染と言っても、要するに表土を剥ぎ取るだけだ
(※ 除染ではなくて、除塩でした。)

2017年5月

201705_新しい常磐線

(別の場所だけど)

けっこう、田んぼは復活してる。
ちょうど5月の田植えシーズンなのだが、既に田植え済みの田んぼが多い。

津波の塩をかぶったため、塩抜きに何年もかかるのではないか、という解説を読んだ記憶があるのだが、けっこうもう既に復活しているようだ。

尚、写真の、奥に走っているのは、新しい高架上の常磐線。
こんな田んぼだらけの場所でわざわざ高架を敷くメリットはないはずなのだが、津波の時の被害軽減のために敢えて高架にしたのかな。

 

旧山元町立中浜小学校

2014年4月

山元町立中浜小学校

海岸から近い小学校。

津波にやられてぼろぼろに崩れたまま、放置されていた。

2017年5月

201705_旧山元町立中浜小学校

震災遺構として整備する予定のようだ。

山元町は、まだ震災遺構を整備する余裕が無いので、取り敢えず崩れたまま、立入禁止のロープを張って放置されている。

建物の中は散乱し、鳥たちのサンクチュアリになっており、ぴーちくぱーちくうるさいw

(2017年5月)

201705_旧山元町立中浜小学校

中には入れないけど(立入禁止なので)、覗けるところを覗いてみる。

昇降口。

(2017年5月)

201705_旧山元町立中浜小学校

天井が壊れた教室。これは1階。

(2017年5月)

201705_旧山元町立中浜小学校

海岸はすぐそこだ。

(2017年5月)

201705_旧山元町立中浜小学校

1階の教室は、どこも全て内装が壊れている。

 

新旧それぞれの常磐線 山下駅

山下駅は、山元町の中核に位置する駅。
とは言え、おそらくこのエリアは仙台の通勤圏でもないし、高校生が通学に使うくらいしか利用はないのじゃないかな?
震災前の2010年時点での、1日平均乗降客数は851人だったようだ。

昨年2016年12月に、内陸に駅ごと路線そのものを移転して、リニューアルサービスインしている。

(2017年5月)

201705_常磐線 新山下駅

新しい高架路線上の山下駅。

駅前のロータリーにはタクシーが止まり、郊外のニュータウン駅みたいだ。

(2017年5月)

201705_常磐線 新山下駅

駅前には新しい戸建てが立ち並んでいる。

 

(2017年5月)

201705_常磐線 新山下駅

まさにニュータウン。新しい街が造成されている。

しかし、距離的に遠いので、仙台への通勤ベッドタウンでもないし、ここに住む人達は、どういう人達なんだろう?

被災した沿岸の集落たちを、コンパクトシティ的な発想でここに集約した、ということなのかな???

 

(2017年5月)

201705_常磐線 旧山下駅

そして、ここが旧山下駅。

震災遺構として、線路は引き剥がしたものの、プラットフォームだけは残してある。
駅前広場には、津波被害者の名前を彫り込んだモニュメントが設置されていた。

 

 

国道6号を南下して、福島第一原発に近づいていく。

 

 

フクイチ近くの進入禁止の検問

2012年7月

2012/7/1 国道6号、南相馬市と浪江町の境の検問

この時点での検問位置は、南相馬市と浪江町の境だった。
車両の種類によらず、進入禁止。

2014年4月

国道6号 検問

通行証がないと、放射線量が高いエリアには入れないようになっていた。
(位置は、今は覚えていない)

2017年5月

201705_双葉町と浪江町の境

検問地点は、双葉町と浪江町の境。
ここから先の双葉町が、帰還困難区域となる。

しかも、国道6号を通り抜けるだけなら、通行証がなくてのクルマは入れる。
国道6号を外れて枝道に入るのはNGの模様。

バイクのライダー、チャリダー、トホダーは進入禁止なので、ここで引き返し。

検問していたのは、警察ではなく、民間の警備員だった。

 

 

国道6号を迂回して、浪江ICから常磐自動車道を南下した。

この区間は、2015年3月に再開されている。

常磐道も帰還困難区域を通り抜けるのだが、ここはバイクもOK。
沿道はのどかなシーズンオフの田園地帯といった趣きだが、地震で崩れ落ちた家屋の瓦屋根が、ブルーシートをかけたままの応急措置のまま放置されていた。

5km間隔ぐらいでモニタリングポストが設置されていて、大きな文字で読み取れるようになっているのだが、最大値で3.3マイクロシーベルト毎時だった。

放射線量は、NEXCO東日本のwebサイトでリアルタイムに公開されている。

NEXCO東日本 : モニタリングポストによる現在の放射線量(空間線量率)

3.3マイクロシーベルト/時 = 29ミリシーベルト/年

その地点に1年間居続けた場合の被曝量は、29ミリシーベルトということになる。

wikipedia : 放射線業務従事者#被爆限度

原発作業員や医療関係者の年間被爆限度は、50ミリシーベルトとのことなので、遥かに低い数字だから、別にここに住んでも差し支えはない。

 

(このシリーズ終わり)


2017年 東北被災地巡り(7) 釜石~大槌

東日本大震災の被災地の定点観測シリーズ。

2012年4月に訪問した時(震災から1年後)
2012年4月 津波の被災地に行ってきた。(9)釜石

2014年4月に訪問した時(震災から3年後)
東北被災地巡り その7 釜石
東北被災地巡り その8 大槌町

そして今回が、2017年5月(震災から6年後)

それぞれの写真を並べて記す。


さらに北上して釜石市内へ。

 

釜石市:市内に壊れたままのビルはないが、全体的に埃っぽい

2012年4月

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市内は、建物が撤去済みの敷地もあれば、解体待ちの建物もあるし、水道管が破裂したまま水がちょろちょろと流れっぱなしの敷地もあった。

 

2012年4月

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建物の解体には、意外とお金がかかるわけだが、ほっておくと行政が勝手に解体してくれるルールになっていた。

2017年5月

201705_釜石市内の道路

もはや、崩れ落ちたままの建物はない。
解体すべき建物は、全て処理され尽くしている。
新たに建て直された新しい建物も多い。

しかし、空き地が目立つし、歩道は吹き溜まった砂塵にまみれている。

 

 

大槌町:市内中心部にはニュータウンが造成されている

町長以下の行政幹部が被災してお亡くなりになり、行政機能が一時的に麻痺してしまった自治体。

2012年4月

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ガレキが積み上げたままになっていた。

崩れたまま未処理の建物もまだまだたくさんあった。

2014年4月

大槌町 旧町役場

建物の解体処理と、ガレキの処理は殆ど終わっていたが、ひたすら荒れた更地のままだった。

2017年5月

201705_大槌町中心地

(盛土をしたのかどうかは不明)

中心部は、ニュータウンが造成されている。
あちこちで重機が動き回り、ほこりっぽい。
道路と排水インフラは出来ているが、電柱を建てたばかりで電気インフラを敷くのはまだこれからのようだ。

 

大槌町役場は、大きくなっている

2012年4月

P4159862

小さな町役場。
町長以下の町役場幹部は、屋上で津波に呑み込まれた。

2014年4月

大槌町 旧町役場

ちょうど解体処理することが決まったところで、鉄板の囲いが出来ていた。

2017年5月

201705_大槌町役場

2012年8月から供用されているという、新庁舎。
4階建てで、立派な建物だが思ったが、元は小学校の校舎で、被災した建物を改修して使用しているだけらしい。

岩手日報 2012/8/4 : 大槌町の新庁舎が完成 旧小学校校舎を改修

 

被災地の自治体は、どこも、復興のために膨大な補助金が投下されていて、一般会計予算が肥大化している。これらの使うために、全国の自治体から応援のための出向職員を受け入れており、組織規模も肥大化している。

大槌町 webサイト : 平成29年度の財政情報

大槌町は、わずか1.2万人(面積:200平方キロ)に過ぎないが、平成29年度の一般会計予算は548.8億もある。

蕨市は、7.3万人(面積:5平方キロ)で、平成29年度一般会計予算は236.9億だ。