RPA導入は、蕨市くらいの規模の自治体でペイするのか?

RPA導入には行財政改革のツールの一つとして興味があり、おそらく、次の選挙の時に私の公約に何らかの形に盛り込むことになると思います。
(あれっ?いつだっけ??)

そろそろ、実験導入フェーズから実運用フェーズに移りつつあるかの感じがあります。今のところは、概ね、規模的に、都道府県レベルか、政令市レベルのところしか導入しているところはないようです。

埼玉県がRPAを2019年4月から15業務で実運用、検証では作業時間を最大92%削減 | IT Leaders

埼玉県は、RPA(ロボットによる業務自動化)の実運用を開始する。2019年4月から15業務を対象に開始する。実運用に先立って7業務を対象に実施した検証では、作業時間を最大92%削減できた。RPAソフトには、富士通の「FUJITSU Software Interdevelop Axelute(インターディベロップ アクセリュート)」を使う。富士通が2019年3月26日に発表した。

埼玉県は、運用実験を終えて、本年4月から15業務で導入するとのこと。

このレポート、よく読んでみたいですね。

 

 

ところで、この種の自治体へのRPA導入記事は、最近こまめに目を通しているのですが、

だいたいが、工数が○×人時削減出来た、ということしか書いていません。

工数が削減できるのは当たり前の話で、イニシャルとランニングの導入コストと、削減できた人的コストとの見合いで、どのくらいコストを削減できたのかを知りたい。

そもそも、蕨市程度の人口たかだか7.5万の小規模な自治体で、ペイするものなのか?
あるいは、どのくらいの規模感があれば、ペイするものなのか?

消防、水道、国保などが広域化していく流れの中で、自治体政府のミッションクリティカルな業務へのRPA導入も近隣のよその自治体とジョイントで行っていく、という可能性があり得るかどうか?


蕨市議会 平成31年3月定例議会が始まっております。

一昨日、平成31年2月20日より、蕨市議会の3月定例議会が始まっております。

定例議会は、3月、6月、9月、12月と、年に4回ありますが、3月定例議会は、翌年度の予算を決めるので、最も忙しいものとなります。

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【蕨市議会】3月定例議会のスケジュール

↑こちらの、先日の記事の中で、「市長としても、任期の総仕上げとして、公約の中で未実現のものを余すことなく盛り込んだものを作ってくるでしょう。各議会会派も、これに対して、気合いを入れて臨むことになるでしょう。」と述べたのですが、予算案の中には、あまり大きな論争になりそう案件は、ありませんね、今のところ。

市長側としては、6月に控えた市長選挙を前にして、ここぞとばかりの目玉を盛り込んできた、というわけではなく、確実に通そうと堅実な予算案を出してきた、という感じです。

一般会計の総額は、245.5億と、過去最大となっているのですが、何か大きな新規案件があるために大きくなったわけではなく、諸々の経常経費が少しずつ膨れ上がっていることによるものです。

 

既に蕨市内は、4月の県議選、6月の市長選・市議選を目前に控えて、浮足立っているかの感がありますが、地に足をつけてこの3月定例議会に臨みたいと思います。


とにかく安く買った方がいいか?多少は高くとも地元で買うか?

先日、ある講演会に行きまして、そこで面白かった、というか聞き流さずに考えてみた話が2点だけありました。
講師は、行政マン上がりの街づくりコンサル。

2点とも、提言と言うか、自治体の政策を考える上でのモノの考え方・ポリシーについての提案なのですが、

 

1つ目が、
「これからの自治体は、稼がなくてはならない」
という考え方。

これは、もっともらしいけど、私自身はまったく同意できないですね。

限りある人的リソースは、稼ぐためよりも、よりよく使うために(予算を使って、様々な行政サービスを行うために、その費用対効果を極大化するために)傾注してほしいです。

まあ、この1点目についての話はどうでもいいのですが、

 

 

2つ目が、
これまでの予算の使い方は、安ければ安いほどいい、という考え方だった。
これからは、多少は高くとも、中央の大手企業ではなく、地元の企業に発注して、地元に雇用を作るべし
という考え方。

どこの自治体でも、一定額以上の何かを発注する場合は、基本的には入札制を取ります。
入札そのものには、技術力や実績などの一定の資格を備えていれば参加可能です。応札した中からは、技術力や実績の上下は問わず、最も金額が安いところに発注する、という考え方です。

一定額以下の何かを発注する場合も、基本的には、相見積もりを取り、最も安いところに発注しています。

従って、地元の中小、零細企業ではなく、中央(あるいは市外)の大手企業に発注する場合が多くなります。

今回の提言は、「これではよくない。政治の重要な仕事は、地元に雇用を作り出すことだ。多少は高くても、地元の企業に発注するようにするべきだ」という考え方です。

 

同じ技術力・実績、見積もり(入札)金額ならば、
中央の大手企業ではなく、地元の中小、零細企業に発注するのは、当然だし、誰もが納得するでしょう。

 

では、極端な例として、

・技術力が高く、実績が豊かで、見積もり(入札)金額が安い、中央の大手企業
・技術力が低く、実績が乏しく、見積もり(入札)金額が高い、地元の中小・零細企業

があった場合、後者に発注すべきかどうか?

今回の提言は、「後者に発注するべきだ」というものでした。

 

しかしながら、
蕨市内においても、多くの消費者が、地元の商店街ではなく、大型店(スーパーなど)で頻繁に買い物をしている、という現実があります。

平成30年度市民意識調査結果 – 蕨市公式ホームページ

蕨市のホームページです。

平成30年度蕨市市民意識調査においても、
p.30の問13「買い物についてお伺いします。あなたが商店街や大型店(スーパーマーケット、デパート)へ行く頻度について、あてはまるものをお選びください。」という設問では、

「ほとんど毎日」、「週3~4日」の合計が、商店街が14.6%であるのに対して、大型店は41.6%あり、
「ほとんど行かない」が、商店街が49.7%であるのに対して、大型店は4.6%である、という結果が出ています。

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(c)蕨市

大型店の魅力はもちろん値段の安さだけではなく、商店街が必ずしも値段が高いわけでもないのですが、
このような現実がある中で、

 

「技術力が低く、実績が貧しく、見積もり(入札)金額が高い、地元の中小・零細企業」に優先して発注することに対する、市民のコンセンサスがあるか?というと、かなり難しいと言わざるを得ません。

 

ということで、この稿には結論はないのですが、結局のところは、ケースバイケースでの判断をすることになるかと思います。


西公民館、中央公民館のエレベータ設置工事:エレベータが付く位置

西公民館、中央公民館へのエレベータ設置は、昔から要望していた

市内の公民館の中でも、、西公民館と中央公民館の2館だけにはエレベータがついておりませんでした。

今どきの公共施設としてはあり得ないのですが、バリアフリーとかユニバーサルデザインといった概念が一般に広まる以前に建てられた建物ですので、新築当時からついていませんでした。

 

地元である西公民館については、私も蕨市議会の一般質問で取り上げ、設置の要望を投げかけてきました。

蕨市議会 2016年9月定例会の一般質問の通告内容

(余談ですが、私が、地元の西公民館についてだけ取り上げ、地元ではない中央公民館については言及しなかったのは、もちろん、中央公民館なんかどうでもいい、と思っていたからではありません。市議会議員は、市全体の奉仕者でもありますが、地域の利益代表としての側面も強く、公民館・学校などの地域密着型のネタについては、地元以外についてはお互いにあまり触れてはいけない、という暗黙の了解があるためです。)

私が所属する自民党系会派:新生会においても、両公民館へのエレベータ設置については要望してまいりしましたし、他の会派も同様です。
本件については、反対する会派、勢力はありませんでした。

 

 

本年度、調査・設計が行われた

西公民館、中央公民館へのエレベータ設置の調査・設計の予算が、本年度 平成30年度(2018年度)に通っている点については、既報の通りです。

西公民館にエレベータがつきます。来年度(2019年度)予定

 

 

 

エレベータが付く位置

さて、先日、行政当局より、両公民館に置けるエレベータ設置位置についての説明を受けました。

201902_西公民館エレベータ設置場所説明図

西公民館は、階段踊り場の外側に設置することになります。

 

 

201902_中央公民館エレベータ設置場所説明図

中央公民館は、広いロビー、正面奥の集会室、半地下の展示場・談話コーナに囲まれた、数段程度の階段の位置に設置されます。

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来週から始まる3月定例議会に上程される、来年度 平成31年度(2019年度)予算案においては、両公民館のエレベータ設置工事・西公民館のエアコン交換工事のための予算として、2億4千万円が計上されています。

 

 

西公民館の工事期間:5~10月

ということで、今年の夏にはエアコンの交換は間に合わないようです。

10月のみ一ヶ月間休館する見込みとのこと。


米朝首脳会談と共同声明を受けて

昨日、シンガポールにおいて、米国トランプ大統領と北朝鮮金正恩委員長の会談が和やかに行われ、共同声明が発表されました。

私は、手に汗握りながらライブ速報を見ておりました。

取り合えず一歩前進とは言えますが、中身スカスカ感は否めず、声明や記者会見で明らかにされなかった部分でどのような話し合いが持たれたのか、今後の実務レベルの話し合いがどのように進んでいくかが、キーとなります。

 

私の考えを、以下にまとめました。来週の月曜日 2018年6月18日(月)に、ただ今開催中の蕨市議会において、私の登壇による一般質問の出番があるのですが、そこで一連の発言の最後に、オフィシャルな発言として申し述べる予定です。
(あくまでもドラフトなので修正する可能性あります)

 


さて、最後に、この度の一般質問の発言通告期限後である6月12日に、米朝首脳会談が行われ、コリアン半島の完全非核化を柱とする、共同声明が発表されました。一歩前進とは言えますが、会談においては北朝鮮による日本人拉致問題は取り上げられたものの、北朝鮮による何らかのコミットメントは得られず、また、共同声明の中で、完全かつ検証可能で不可逆的な非核化に向けての具体的な手法とタイムテーブルは示されていません。

3名の特定失踪者を抱える蕨市民としては、拉致被害者の身柄の奪還を心から願うものです。
また、北朝鮮核問題は、遠い場所で起こっているどうでもいい話ではなく、私達蕨市民自らの生命と財産の安全に関わる問題であります。

共同声明発表後の、日米首脳による電話協議において、制裁の継続を再確認しております。
私達蕨市民としても、拉致問題の解決、私達自身の生命と財産の安全のために、北朝鮮への制裁を継続して圧力をかけ続けるという国の方針に引き続き協力するべきところかと考えます。

北朝鮮へ圧力をかけるために、署名活動をしたりブルーリボンを掲げたりすることも大切ですが、もっと効果のある方法があります。
本市の一般会計予算、教育費の中の、外国人園児・児童生徒保護者補助金の廃止であります。
既に私が2度、一般質問で取り上げたこの補助金は、本年度予算ベースで28万8千円が計上されており、我が国における北朝鮮の出先機関である、朝鮮総連の傘下にある、朝鮮学校に通う園児児童生徒の保護者のみを対象とした、経緯も根拠も不明で、公益性も正当性も無く、我が国の国益を著しく害するものです。

この補助金の廃止を、改めて全ての蕨市民、議場におられる議員諸子に呼びかけます。

平成30年度埼玉県蕨市一般会計予算 外国人園児・児童生徒保護者補助金

(本年度 平成30年度 蕨市 一般会計予算書より)


2018/6/14 13:10 一部修正しました。

2018/6/14 13:10 以下、追記。
蕨市一般会計の外国人園児・児童生徒保護者補助金の廃止については、本来であれば、会派内で意見を取りまとめ、次いで他会派を説得する、というように、議会内での多数派を目指すのが近道です。しかしながら、本件については、特殊な要因があり(詳しく書きませんが)、遠回りですが、反対を求める市民世論の喚起を先にやろうというボトムアップ・アプローチが、私の戦術です。


西公民館にエレベータがつきます。来年度(2019年度)予定

さて、今年度2018年度予算において、西公民館と中央公民館へのエレベータ設置に関する予算がつきました。

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今年度は調査・設計であり、来年度2019年度に工事を行なうことになります。
実際に完成して使えるようになる時期は未定ですが、年度末である、2020年3月と見込んでおくのがよろしいかと思います。

 

2階建ての西公民館にはエレベータがなく、狭い階段があるのみでした。

高齢化の進展とともに、元気で社会参加意欲は高いものの、足腰が弱ってしまった、というアクティブなシニアが増えております。「エレベータがないので、西公民館のイベントに参加したいのに参加することができない」という方が多く、エレベータを付けてほしいという要望が地域内には多数ありました。

また、階段を踏み外して転落するような事故・ケガも数件生じていました。

 

 

議会でも西公民館エレベータ設置問題は度々取り上げられ、行政に対して要望がなされてきたところです。

私も一般質問で取り上げて要望してきましたし、所属する会派:新生会でも予算要望として取り上げ続けてきました。

他の会派も、同様に度々要望してきました。

逆に「エレベータなんて要らない」、「エレベータなんて贅沢だ、もっと他に優先すしてお金を使うべきところがある」という意見は皆無でしたので、ほぼすべての地域住民が、西公民館へのエレベータ設置を待ち望んでいたと言っても過言ではないでしょう。

hoya_t blog 2016/9/21 : 蕨市議会 2016年9月定例会の一般質問の通告内容#西公民館のエレーベータ設置計画について

今までの経緯と、設置費用の試算については、↑上記↑記事にまとめております。

この2016年9月定例会一般質問でのエレベータ設置要望に対する行政当局の答弁は、必要性への認識を示すにとどまり、ゼロ回答でした。
頼高市長(日本共産党)からは、「職員に声をかけてくれれば、足腰が弱い人でも、階段の上り下りを介助する」という答弁があり、唖然としたものです。

市長からは「財政が厳しい中で、市民の安全の確保を重視して優先順位をつけて予算をやり繰りしている」という趣旨の答弁もありました。これは、「エレベータは市民の安全性確保に繋がるものではなく、優先順位は低い」という認識を示すものです。既に階段を踏み外す事故・ケガが発生している中で、エレベータ設置は安全性確保とは関係ないという認識には大いに疑問を抱くものでありました。
その後、同じ土木系でありながら、市民の安全性確保とは全く関係なく、地元住民からの要望があったわけでもなく、完成した今日においてもそれほど使わておらず、単なる市長のレガシー作りに過ぎない、錦町スポーツ広場の人工芝化工事(2018年3月サービスイン)を優先して行なうなど、現市長の「優先順位付けの考え方」には、不可思議な点が多々あります。

 

 

まあ、こういった行政当局・現市長の怠慢・不作為は取り敢えずおいとくとしましても、西公民館へのエレベータ設置が決まって、まずは良かったと思います。


川島町では、町がまとめて中学生全員の自転車保険に加入

hoya_t blog 2018/4/18 : 自転車保険に入ろう!

この4月から埼玉県において条例で自転車保険の加入が義務付けられたことを受けて、昨日いろいろ調べたのですが、

 

毎日新聞 2018/3/25 : 川島町教育委 全ての中学生に自転車保険 町が保険料負担

川島町では、 町が保険料を全額負担して、町内に2校ある中学校の生徒全員分の自転車保険にまとめて加入する、というサービスをやっていました。

これ、面白いですね。

 

 

川島町は、川越市と桶川市に挟まれ、住宅地・ベッドタウンではなくて、どちらかと言うと農村地帯という趣のところです。荒川サイクリングドーロのホンダ桶川エアポートは、川島町にありますので、よく通ります。

川島町では、中学生の自転車通学率が高いようです。
他方、蕨市では、市域が狭く、小中学校全て学区が狭いので、自転車通学している子供はいないはずです。

 

川島町 : 広報かわじま 2018.4号 (PDF)

町では 町立中学校への通学に、自転車を使用していることから、生徒の自転車保険加入漏れをなくし、自転車事故を起こした際の被害者への救済や、経済的な負担軽減を図るため、全生徒を対象に4月1日から自転車総合保険に加入します。

 

川島町 : 平成30年度当初予算案の概要 (PDF)

今年度予算概要説明書によると、一般会計66.1億で、自転車総合保険加入事業として322千円を計上しています。

中学校2校合わせて生徒数は520人で、加入している保険は、一般社団法人 埼玉県PTA安全互助会のものだそうです。

 

埼玉県PTA安全互助会 : 自転車賠償責任保険加入の手引き

PTAの保険・共済制度で、一人当たりの掛け金は@600円/年です。

 

昨日のエントリで述べたように、民間の保険会社の自転車賠償保険が@100年/月程度なのと比べると、安いですね。
PTAの保険・共済なので、団体ではなく個人で入ることもできますが、大人が入るのは無理です。

 

 

川島町の場合は、中学生の自転車通学率が高いという事情があり、蕨市とは異なります。

私個人的には、本来はこの種の保険は、受益者負担の原則に基づき、家庭が負担すべきものだと思いますが、条例によって義務化されたとは言え、罰則がないことによってしばらくは加入率が低いまま推移するままであろうことを考えると、過渡期の仕組みとしてはアリかもと思います。