九都県市合同防災訓練

昨日、令和5年(2023年)8月27日、志木市役所とその近辺において、

・九都県市合同防災訓練(埼玉県会場)
・埼玉県・志木市民総合防災訓練

が開かれました。

上記2つの防災訓練を共同開催、という建付けのようです。

九都県市とは、埼玉県・千葉県・神奈川県・東京都とそれぞれの都県における政令指定都市の、合わせて9自治体です。合同で、持ち回りで防災訓練などを行っているようです。

 

市議会議員の時代にはまったく縁がないイベントでしたが、今回、県議会議員として参加してきました。

 

 

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ゆるキャラ大集合。

コバトンとけんなん君。

けんなんくんは、埼玉県南西部消防局のキャラクターだそうです。

炎天下、お疲れ様です。

 

 

家族連れが楽しみながら参加出来るように、様々な企業ブースがプレゼントを配ったり、飲食の屋台が出店したりしていました。

スタンプラリーのスタンプを集めると、陸上自衛隊のカレーライスを食べられます。

 

 

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倒壊した家屋に閉じ込められた人がいるので、要救助者を捜索する訓練。

こちらは、埼玉県警の警察犬です。

 

 

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こちらは、航空自衛隊の軍用犬。

航空自衛隊に軍用犬部隊があることは存じませんでした。
尚、陸上自衛隊には軍用犬部隊は存在しないようです。

 

ヒゲの隊長、佐藤正久参議院議員の過去の投稿によると、警備犬(基地を敵から守る)と救助犬(人を助ける)とでは、活動が真逆の部分もある、とのこと。

 

令和3年(2021年)の熱海土石流災害でも活躍したそうです。

 

 

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倒壊した家屋の中に要救助者を発見し、チェーンソー等を用いて助け出す、と言う訓練。

オレンジ色のウェアのチームは、入間東部消防の消防士さんです。

 

富士見市、ふじみ野市、三好町の3市町で、入間東部地区事務組合を組成し、消防・救急、し尿処理、斎場経営等を共同経営しています。

 

 

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青と黄のウェアは、埼玉県警です。

 

 

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オリーブドラブの迷彩ウェアが、陸上自衛隊です。

おそらく、大宮駐屯地の第32普通科連隊でしょう。

長いアンテナを背負っている隊員がいますが、背中の大きな箱が無線機で、通信隊員です。

 

 

消防や警察と比べると、かなり長時間、隊長を中心にして会議を開いていたのが印象的でした。

消防や警察が既にチェーンソーを動かし始めても、焦らずに打合せを続けていました。

情報共有や、指示の徹底を重視する、陸上自衛隊の戦闘教義に基づく行動だと思います。

 

 

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チェーンソーで倒壊家屋の屋根を切っている。

 

 

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救助した人を、担架に載せて運んでいるところ。

頭の位置が下がってしまっているけど、これはよろしく無いのでは?

 

 

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ここで、救出したチームから、トリアージのチームへと、要救助者が引き継がれます。

埼玉県南西部消防局の救急隊員による、トリアージ。

脈拍を測ったりした上で判断していました。
判断結果を、輪ゴムを括り付けた用紙に記入し、要救助者の腕に通していました。

 

 

埼玉県南西部消防局は、朝霞市、志木市、和光市、新座市の4市によって組成されている、朝霞地区一部事務組合の一部門です。

 

 

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トリアージ後、それぞれのレベルごとに治療等を行う。

 

 

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埼玉県警の、メルセデス・ベンツ製ウニモグ。

 

 

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衛星通信車。

NTT東日本と、MNOである4キャリア(楽天モバイルを含む)が出展していました。

 

 

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NTT東日本の説明板。

固定電話の回線は、8回線開設可能、とのこと。

思ったよりも少ない気がします。たったの8回線?

 

 

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ペットの犬にマイクロチップを埋め込もう、という呼びかけ。

 

行方不明になってしまった犬を捜索するのに極めて有用なのだそうです。

皮下脂肪に異物を埋め込むのはかわいそうでは?と思いがちですが、それほど大きなものではないし、注射で簡単に挿入できるようです。
チップ内には、飼い主の名前、電話番号などの連絡先といった情報を書き込んでおく仕組みです。これらの情報は、書き換えることも出来るようです。

 

 

実は、令和4年(2022年)6月以降、ブリーダーやペットショップ等で販売される犬、猫については、マイクロチップ装着が義務化されております。

これ以前に販売した犬、猫についても、マイクロチップを装着しましょう、と呼びかけていました。

 

 

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マイクロチップ情報の読み取り機。

 

 

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陸上自衛隊の架橋。

これは、実物は初めて見た。

重さ50トンの90式戦車も通ることが可能です。

 

 

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架橋の説明パネル。

建設するのには20時間かかるとのこと。


風化させてはいけない、のか?

今年もまた3月11日が近づいてまいりました。

そう、東日本大震災の3月11日です。

今年、令和5年(2023年)で、12年間が経過したことになります。

 

 

毎年、この時期になると、ちらほら聞く言葉が、

災害の記憶が風化してきている
記憶を風化させてはいけない
風化させずに、次世代に伝えていかなくてはならない

等というものです。

例えば、昨日付けのY!ニュースでこんな記事があります。

「風化」がさもネガティブなものであるかのように捉えられ、努力して「風化」を防がなくてはならない、と語られています。

 

 

 

でも、そもそも「風化」って何なんでしょうね?

風化って悪なんでしょうか?

 

 

 

風化という言葉は、そもそも「岩石や鉱物が変質または分解する作用のこと」という地質学用語です。

何かが「風と、化す」という表現は、詩的な趣きもあります。

今回調べて初めて知りましたが、英語だと、weathering だそうで。

 

そういえば、新海誠アニメ映画『天気の子』の英文タイトルは、weathering with you なんですよ。

映画見た人なら分かると思いますけど、「困難を君とともに乗り越える」的なニュアンスだと思います。

 

ははは、面白いですね。

風化の直訳である、weatheringという英単語には、単に「風と化して消える」という意味合いではなく、「克服して乗り越える」という意味合いがあるのです。

そもそも、岩石や鉱物は、消えて無くなることはありません。
変質したり、分解したとしても、それは消えて無くなることを意味するわけではありません。

 

 

ちょっと話がずれてきたので戻しますが、

記憶の風化、って何だろう?
それは、悪いことなのだろうか?

 

 

 

そもそも、人の記憶は、どんなに濃密なものであったとしても、時間の経過とともに薄れ、場合によっては消えていくものなのですよ。

だからこそ、勉強するときは、 何度も反復学習するわけです。

 

 

逆に、辛い記憶、思い出は、薄れさせ、忘れさせた方がいいのです。

 

 

父親が死んだ時の体験なのですが、

様々な葬儀の手続きや、仏壇を買ったりといった雑事に追いまくられ、残された家族は、悲しむ暇もないほどでした。

ああ、これはよく出来た仕組みだな、と感じました。

古からの知恵で、家族が死んだ直後、一瞬でも悲しみを忘れさせるようにするために、敢えて雑務に忙殺させるように様々な複雑な慣習が拵えてあるのだな、と。

 

 

 

悲しみは、反芻して思い出すのではなく、忘れることも大事です。
未来に向かって進むためには。

 

 

 

私は、「記憶の風化」が悪いことだとは思いません。

悲惨な体験から得られエッセンスとして抽出された教訓や知恵が、次世代に活用されていくのであれば、記憶そのものは風化してもいいと思います。

「記憶は風化してもいいんだ」と思えば、楽になれると思います。

 

 

201705_大槌町中心地

2017年5月に訪れた、復興が進む大槌町の中心部と、スズキV-strom1000


東小での避難所運営訓練

先日、令和5年(2023年)2月4日(土)、蕨市立 東小学校におきまして、避難所運営訓練がございました。

参加者は、有事においてこの東小を避難所として利用する住民、すなわち、塚越1~4丁目住人です。

バラバラの個人としてではなく、町会単位の団体で参加する、という形を取っていました。

 

どうでもいい情報ですけど、この4つの町会、正式な表記は、

・塚越1丁目町会
・塚越2丁目町会
・塚越3丁目町会
・塚越丁目町会

となっています、面白いですね。

 

20230204 蕨市 東小学校 避難所運営訓練

校舎の中にある防災資機材倉庫から、物資を取り出して、訓練の会場となる体育館に運ぶ。

防災資機材倉庫は、校舎の空き教室が用いられているのですが、

「2階の奥の部屋が割り当てられており、1階まで下ろすのが大変だ」

という意見を聞きました。

 

もちろん、1階に倉庫があった方が出し入れが便利ですし、地震の際はそれでもいいのですが、水害の際は、1階であれば浸水する可能性が高まります。

倉庫を1階とするか2階以上のフロアとするかは、一長一短です。

 

 

20230204 蕨市 東小学校 避難所運営訓練

体育館に移動。

 

今回は、町会が自主的に訓練を行う、という形式ではなく、

「行政当局の指示の下で町会が行動する」という形式でした。

 

本来であれば、避難所は、地元の人たち、すなわち町会が主体となって運営されるべきものです。

行政のスタッフも駆けつけていろいろ手伝ったりすることになるでしょうが、

あくまでも、地元住民が主であり、行政スタッフは従に過ぎません

そもそも、蕨市役所は市外在住職員が8割に達し、有事においては、いつ避難所にやって来れるかも分かりません。

 

このような、避難所運営のあるべき姿を考えると、行政スタッフは、訓練にあまり手も口も出さない方が好ましいのです。

しかしながら、過去に行った避難所運営訓練においては、町会の自主的な行動に任せていると、時間ばかりかかって訓練がさっぱり進まず、参加者の不満が募るだけという状況だったという経緯があり、今回のように、訓練が行政主導となったようです。

 

 

ところで、「蕨市役所の職員のうち、市内在住は2割、市外在住は8割」という状況を、危機管理の観点から問題視し、市職員の市内在住に対するインセンティブ制度を設け市内居住を増やすべきだと、令和元年(2019年)12月定例議会における一般質問において私は主張しました。

行政側からの答弁は、ゼロ回答でした。
「居住の自由の問題がある(= 違憲のおそれがある)」という、何ともピントのずれた答弁でした。

「市外居住を禁止せよ」ではなく、「市内居住を推奨せよ」と主張しただけなので、憲法で定められた、居住移転の自由の侵害するおそれがあるはずがありません。

もちろん、優秀な蕨市職員がそんなバカげたロジックを本気で信じているはずはなく、ふざけた理由をでっち上げて、私の主張をはぐらかして拒否したわけです。

議会における行政側の対応というのは、ことごとくこんな感じで、頭にきますね。

 

 

20230204 蕨市 東小学校 避難所運営訓練

避難者名簿の作成。

紙ベースで管理して、名前と住所などの最低限の情報を書きます。

 

初期の段階では、この程度の情報のみでいいのでしょう。

 

 

20230204 蕨市 東小学校 避難所運営訓練

ブルーシートを広げる。

 

 

20230204 蕨市 東小学校 避難所運営訓練

避難テントを設置する。

 

金属パイプの骨組みと、布によって出来た、キャンプ用のテントと同じような構造です。防水性はなく、あくまでも、屋外ではなく、屋内の避難所で用いることを想定した造りとなっています。

プライバシが守られ、感染症対策ともなる、というものです。

 

(私も実際の経験はありませんが)わいわいがやがやとした避難所というのは、想像以上のストレスがかかるはずです。性犯罪が行われやすいとも言われています。

人っ子一人いない、静かで真っ暗な山の中のキャンプ場で、一人ぽっちで夜を明かす時も、野生動物や物の怪への恐怖と不安で押しつぶされそうになるものですが、テントに入って寝袋にくるまるだけで安心できるものです。

避難所においても、テント一枚で遮断された空間が作れると、かなり気持ちが落ち着くでしょう。

 

 

この避難所内のテント導入については、新型コロナウイルス感染拡大によって、急速に必要性の認識が高まってきたものです。

私も、蕨市議会 令和2年(2020年)6月定例会の一般質問で取り上げ、導入すべきと主張しました。

やはり導入してよかったと思っています。

 

 

20230204 蕨市 東小学校 避難所運営訓練

仮設トイレ。

これは従来型の一人用サイズのもの。

 

 

20230204 蕨市 東小学校 避難所運営訓練

こちらは、新登場の、多人数用トイレテント。

便宜上、体育館内に設置しましたが、実際に使用する際は、屋外に設置することになるのだと思います。

 

 

20230204 蕨市 東小学校 避難所運営訓練

多人数用トイレテントの中は、こんな感じで、5,6人が、カーテンによって仕切られた中で同時に用を足すことができます。

 

 

20230204 蕨市 東小学校 避難所運営訓練

中に設置する便器は、このようなもの。

右側に立っているのは、同僚の大石圭子 市議会議員(令政クラブ)。

 

凝固剤が入った袋を便座にセットして、その上で用を足します。

用を足した後は、袋を取り外して縛り、個室内の排出口に投棄します。
排出口は、多人数用トイレテントの背面に設けられており、排出口から滑り降りた袋は、予めセットされたゴミ袋へと排出されていきます。

 

 

20230204 蕨市 東小学校 避難所運営訓練

水道タンクを設置する。

プラスチック(?)のパネルを組み合わせるようして組み立てる。

中に専用の袋をセットすると、水道タンクとなります。給水車からこのタンクへと水を補給します。

 

 

20230204 蕨市 東小学校 避難所運営訓練

蛇口をセットする。

 

 

20230204 蕨市 東小学校 避難所運営訓練

最後に、アルファ米弁当を配布して、終了。

関係者、参加者の皆様、お疲れ様でした。

 

 

こちらが、6年前の南小 避難所運営訓練の様子。


蕨市総合防災演習がございました。

先日、令和4年(2022年)11月20日、蕨市立 二中におきまして、蕨市総合防災演習がございました。

市が(行政が)行うイベントです。
関係・協力団体として、消防団、市内各地域の自主防災団体(主に町会など)、埼玉県警、陸上自衛隊第1師団第32普通科連隊、電気・ガス・水道・鉄道などの各種インフラ系企業・業界団体が参加します。また、ゲストとして友好都市である片品村、大田原市が参加してくださいました。

以前は、毎年夏に開催されていたのですが、今年は11月に行われました。

この日は、この時季にしては珍しいくらい、底冷えのする一日でありました。事前の天気予報から雨が降ることが心配でしたが、演習が終わってから降り出してきました。

 

 

20221120 蕨市総合防災演習

消火器による初期消火訓練。

 

20221120 蕨市総合防災演習

火災が発生した建物の屋上に取り残された人がいるという想定で、はしご車で救出する訓練。

写真右側の、緑、黄、赤のテント型案内表示と地面に張ったシートは、トリアージ用。
救出された人を、ケガの程度によって3種類に分類し、それぞれごとに手当てを行う、というワークフローです。

 

20221120 蕨市総合防災演習

はしご車の、はしごの先端が、校舎の屋上にたどり着きました。

 

上の写真を拡大してみます↓

 

20221120 蕨市総合防災演習

はしごの先端が「く」の字型に折れ曲がり、フェンスを回避して建物屋上の床面に到達しています。

これはよく出来た仕組みですねー。
初めて見ました。新お目見え?なのかな?

 

上の写真右上に飛んでいるのは、偵察用ドローンです。
これも初登場のはず。

おそらくドローンの機体は特別なものではなく、民生品ではないかな?
消防本部が保有しているものだと思います。

消防本部へのドローン配備ついては、議会において要望の意見がありましたが、まだ明確な形で導入が意思決定され、予算が付いてはいなかったと思います。(少なくとも私は知らなかった)

しかし、ドローンの機体そのものはそれほど高額なものでもないので、何かの予算科目を流用してテスト的に買ってみたのかもしれませんね。まあ、最初はそんなもんでいいと思います。

私も、機会があれば、ドローンの操縦やってみたいですねー。

撮影した映像は、演習会場内でテレビジョン画面で放映していたようですが、そちらは見逃しました。

 

20221120 蕨市総合防災演習

消火訓練。

 

消防団の消防車による放水が、うまく水が流れずにチョロチョロとしか出て来ないものがありました。

後に消防団の、ある分団長からお聞きしましたが、消防団の各分団に配備されている消防車は、老朽化著しく、この時、「下から水が漏れてしまった」とのことでした。

 

20221120 蕨市総合防災演習

ちょっとした木材と毛布を用いて、即席の担架を作る訓練。
レクチャーするのは、蕨市消防本部の消防士です。

毛布を広げて、2本の角材を上に置いて、くるくるっと毛布の端を丸めるだけ。
こんなもんで大人の体重を支えられるものなのか?と不思議な気がしますが、人が載ると重みで毛布が引き締まるため、簡単にスッポ抜けるものではないようです。

 

20221120 蕨市総合防災演習

地震によって家具が倒れ、人が挟まってしまった、という状況を想定。
クルマのジャッキを利用して、家具を持ち上げ、挟まった人を助け出す訓練。

しかし、ジャッキって、最近のクルマには、搭載していないのではないかな?
少なくとも、今乗っているクルマの中では見たことないけどな?
探せばどこかに積んであるのだろうか?

 

20221120 蕨市総合防災演習

スタンドパイプによる消火訓練。

スタンドパイプとは、消火栓に取り付けて取水し、接続したホースから放水して消火するための器具です。
プロの消防士、ボランティアの消防団が使うものではなく、素人の一般市民が使うことを想定した器具です。
蕨市内においては、各自主防災団体(町会)に配備されています。

消防士、消防団が使うものではなく、素人が扱うものなので、水圧もそれほど高くありません。少なくとも、ホースを持った人が水圧に耐えきれずにふっ飛ばされる、などということはありません。

 

写真手前の方々が首に巻いている、緑とピンクのバンダナは、それぞれ、聴覚障害者であること、手話ができる人であることを示しています。

 

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インフラ系企業、業界団体のブース。

クリアファイルなど、いろいろな景品がもらえるよ!

 

20221120 蕨市総合防災演習

陸上自衛隊第32普通科連隊による、水害に備えた土嚢構築訓練。

言うまでもなく、自衛隊は土嚢作りのプロフェッショナルです。
敵が陸上戦力を用いて我が国に侵略してきた際に、土嚢を用いて陣地を作り、戦います。
昨今は、ハイブリッド戦争(サイバー空間における戦争)、敵基地攻撃能力といった新しい概念が取り入れられるなど、我が国の戦略論は変化しつつあります。しかしながら、仮想敵国である中共やロシアが我が国に侵略してくる場合は、必ず地上戦力による離島・本土への上陸・占領を伴いますので、陸上自衛隊における土嚢構築の重要性が薄れることは今後もありません。

砂を袋に詰めて、ただ積んでいけばいい、というものではなく、いろいろなコツがあります。

 

20221120 蕨市総合防災演習

偵察用オートバイ。

これはちびっ子たちに大人気でした。

カワサキ KLX250。

オリーブドラブにペイントされ、電装系をいじってある(メインライトをオフにできるようになっている等)以外はドノーマル。驚くべきことに、タイヤすらもが新車で買った時に普通に履いてあるノーマルタイヤ。(オフ車のタイヤは、ノーマルタイヤはかなりオンロード寄りなので、ちょいと林道を走る人ならば、オフ寄りのタイヤに履き替えるものです。)

 

自衛隊ブースは、ちびっ子のみならず、大人にも大人気でした。

写真は撮影しませんでしたが、高機動車も出動してきており、屋根に載って写真を撮らせてもらえる機会というのはなかなかないので、みんな楽しんだようですね。

 

 

ところで、今回開催された会場は蕨二中であり、私はその地元の町会に属しているのですが、この町会の役員有志(シニア層ではなく、4-50代の現役層)で反省会を行いました。

いろいろおもしろい意見、提案も出ましたので、町会の公式意見ということではなく、非公式のメモという形でまとめて、行政の防災担部署である安全安心推進課には渡して見てもらいました。このペーパーは、議会内でも回覧させていただいております。

内容はここには書きませんが、

感想としては、

「市役所の職員が、意外と防災について詳しくなく素人集団であることがよく分かった。いざ有事の際には役所はあまりあてにならないし、結局は、自分たちのことは自分たちで何とかするしかない。自助・共助が大切。」という感想を抱いた方が多く、この認識が共有できた点は有意義でした。


荒川第二調節池、囲繞堤の工事が進む。

荒川第二、第三調節池については、2018年8月に以下の2つの記事を書いたところですが、

県南七市治水大会、荒川の第2,3調整池の進捗

↑「調整池」ではなく、「調節池」が正しい用語となります。

既設の荒川第一調節池と、今年度から作り始める荒川第二・第三調節池

この記事から3年半経ちますが、どう進んでいるのか、さっぱり状況が分かりませんでした。

 

ところが、先日、ちょい久しぶりに荒川サイクリングドーロを、彩湖から上流方面にジョギングしてきたところ、工事がぼちぼち進んでいました。

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この時期は、北風が冷たいんですよ。

風が強い日は、人が少ないですね。
特にチャリダーはほとんどいなくなります。

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かつて河川敷の平坦なゴルフ場だったところ。

ゴルフ場は既に閉鎖しています。

バンカーが残っていますが、芝生はダンプや重機に踏み荒らされてしまっていました。

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写真に写っていませんが、多数のダンプ、重機が走り回っていました。

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どういう工事をしているのか、素人にはよく分かりませんが、取り敢えず、ゴルフ場内を流れていた小川を埋め立てたり、凸凹した部分を整地したりしているようでした。

 

場所は、この辺です。

羽根倉橋の上流。
KM非公認教習所、カート場、少年野球場、竹林の西側。
かつてゴルフ場があったところ。今は閉鎖されています。

 

 

国土交通省 関東地方整備局 荒川調整池工事事務所:https://www.ktr.mlit.go.jp/araike/

いつの間にか、このような分かりやすいwebサイトが公開されていました。

この中の、
工事進捗 : https://www.ktr.mlit.go.jp/araike/kouji/shinchoku.htm

によると、第二調節池の囲繞堤を造る工事のようです。

 

この箇所:ゴルフ場外周の、川に沿った正辺には、かつては堤防はありませんでしたが、ここに高さ10mの堤を造るものです。

大量の雨水を溜め込む堤であり、絶対に崩れるわけにはいかないので、かなりガッチリしたものを造るものと思います。

 

その次の段階としては、囲繞堤に沿って東側に、管理用通路+池内水路を造る模様です。

 

川に沿って堤+管理用通路+池内水路を造るだけなら、ゴルフ場全体を潰さなくてもいいんじゃないのかな~?とも思いますが、そこらあたりはよく分かりませんね。

 

上記の「工事進捗」のページによると、今、工事が始まっているのは、この第二調節池の囲繞堤の築造と、荒川右岸提(対岸堤)の2箇所とのことです。

荒川右岸堤は、入間大橋~上江橋の間、入間川と荒川を隔てる、直線の区間ですね。
菜の花が左右に咲き乱れてすごくきれいで、まっすぐの直線である上に、左右がゴルフ場だったので、ちびっ子が歩いていたり飛び出してくる可能性がなく、ロードバイクだと風に乗れば時速○○kmオーバーで余裕にかっ飛ばせる区間で、トラ仲間の間では「大宮高速」と呼ぶ人もいました。
この区間は、たしか一昨年くらいから閉鎖されていたように記憶しています。


彩湖 流入堤の復旧工事が完了しています。

昨年の台風15号の被災地千葉と、台風19号で被害を受けた彩湖流入堤のその後

彩湖 流入堤の復旧工事が始まっています。

これらのエントリで記述した、彩湖(荒川貯水池)の流入堤の復旧工事ですが、先月、令和3年(2021年)5月に完了しております。

湖周回コースの北側一部が閉鎖されておりましたが、これも既に終了して、コースは開放されております。

 

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一昨日の様子。

中央の真新しい、白いコンクリ部分が、復旧工事が完了した流入堤。

 

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周回道路。左側の白いコンクリが、流入堤。

くにゅっと水の流れによって折れ曲がっていたフェンスは撤去され、新調されました。

 

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流入堤。

以前の堤は、表面は黒々としたアスファルト(コンクリ?)でしたが、今回のものは、コンクリブロックを敷き詰めたような仕組みとなっております。

以前のものと比べると、弱そうな印象も受けますが、大規模水害を受けて破壊された時に、被害を局所的にとどめ、復旧工事をしやすくするための工夫ではないかと思料します。

 

ということで、一連の、仮工事~本工事という二段階の復旧工事は完了しました。

 

 

 

ところで余談ですが、この流入堤が実際に役に立ち、破壊されたのは、2年前の令和元年(2019年)台風19号ですが、この台風による爪痕は、未だに、全国各地に残っています。

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たとえば、こんな風に。

2021年6月、秩父武甲山のメインルートである、生川ルート。

トレイルが崩壊したまま放置されています。写真右側に迂回ルートが作られ、実用上の問題はないため、おそらく復旧工事等が行われることはなく、半永久的にこのままでいくことになるのではないでしょうか。

 

彩湖流入堤のようなクリティカルなものは、優先順が高いため、早期に復旧工事が行われました(それでも2年間もかかってしまったのですが)。

他方で、山の中の交通量が少ない林道や、登山道の土砂崩れなどは、手つかずで放置されてしまっている箇所も多いのです。

2年間経っても手つかずで、かつ、(おそらく)いつ復旧工事のための予算がつくのか見込みも立たない、といったところでしょう。

 

人口減少時代で、日本が貧しい国になりつつある、という現状からの、必然的な結果です。

山の中には、高度経済成長期に、ケインジアン的な発想から、たいして交通量も見込めないのに造ったスーパー林道の類が、それこそ山ほどあります。

これから人口減少が本格化していくに当たり、これらを順次廃道にしていく、「インフラのダウンサイジング」が必要と思います。

これってけっこう大変なことですよ、その地方にとっては。

たいして交通量がないとしても、そこに道路が存在する以上、保守作業が発生します。田舎に行くと、公共事業で食っている土建屋+周辺産業がたくさんあります。これらの人たちの食い扶持がなくなっちゃうということですから。

 

どうやって「人口減少に合わせた、国家のダウンサイジング」を行っていくか?


彩湖 流入堤の復旧工事が始まっています。

昨年、令和元年(2019年)10月12日の台風19号で、彩湖(荒川貯水池)の、北側(上流側)にある流入堤が、土砂・瓦礫とともに大量に流れ込む水によって、コンクリがボコボコになる被害を受けました。

昨年の台風15号の被災地千葉と、台風19号で被害を受けた彩湖流入堤のその後

本年、令和2年(2020年)2月に復旧工事が行われたのは、上記記事でご紹介した通りです。

その後、動きはなかったのですが、この上記工事は、どうやら、「本格復旧工事」ではなく、「仮復旧工事」だったみたいです。

 

 

8月末より、再び、復旧工事が始まっております。

https://www.ktr.mlit.go.jp/arajo/arajo00925.html

詳細は、こちらの荒川上流河川事務所のwebにて。

 

 

猛暑が続き、昼間の彩湖ジョギングはしばらく控えていたのですが、一昨日9月1日は久しぶりに涼し気な一日となったので、彩湖→荒川CRコースをジョギングしてまいりました。

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複数の重機が動き回り、本年2月に仮復旧工事を行った箇所を壊していました。

 

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流入堤と接する、彩湖北岸のランニング・サイクリングドーロは、完全通行止めとなっています。

 

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来年(令和3年)3月くらいまで工事は続くようです。

 

 

【2020/9/6追記】

昨日、9月5日(土)は、休日ゆえに工事が休みなので、上記写真の中で「通行止め」となっていた彩湖周回コースの区画が閉鎖されておらず、工事中の流入堤に近づくことができました。

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従来の流入堤は、ごそっと取り壊されております。

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流入堤のコンクリ(アスファルト?)の厚さは、30cmくらいありますね。