0206台南大地震の倒壊ビル現場

先日、2016年2月6日に台南において、大地震が発生した。

ハフポスト 2016/2/6 : 台湾南部で大地震、台南市では7つのビルが崩壊などの被害

報道によると、一つのビルが完全に横倒しになった他、複数のビルが傾いてしまったらしい。

 

倒壊したビルの現場映像は、ドローンで撮った、↓これが状況が分かりやすい。

youtube : 台南市永康區, 永大路上維冠金龍大樓倒蹋空拍現場怵目驚心
(embed無効になっている)

 

3月定例議会開会中の忙しい折りではあるのだが、年頭に、今年のテーマを「防災」と定めたので、先日2016年3月8日に、0206台南大地震の倒壊ビル現場を見に行ってきた(私費)。

 

倒壊したビル、維冠金龍大樓は、台南駅からバスと歩きで30分くらい。
台南に行くのは4,5年ぶりくらいかな?

地震発災からちょうど一ヶ月のタイミングだったが、市内一面が瓦礫の山・・・なんてことは全く無く、市内はすっかり平常通りの生活に戻っているようだった。

20160309 台南大地震 ビル倒壊現場

維冠金龍大樓 跡地。

すっかり整地されていた。

三陸の東日本大震災の現場は、規模が大き過ぎて片付けるのがたいへんだったという物理的な事情もあるが、震災遺構を残そう派と、辛い思い出だから早く撤去したい派で意見がまとまらずに、被災現場が数年間放置されていたような場所も多かったが、この地では、事情が違うみたい。

何か落としものを探すかのように、下を向いて延々と歩きまわっているご婦人の姿に、胸が締め付けられる思いが致しました。

20160309 台南大地震 ビル倒壊現場

被害に遭われた方々のご冥福をお祈り申し上げます。

20160309 台南大地震 ビル倒壊現場

3月5日には、大規模な追悼法要が行われたようです。

20160309 台南大地震 ビル倒壊現場

この記事の上の方で紹介したyoutubeのムービーを見れば分かるように、倒壊したビルは、横倒しになってすぐ横の幹線道路の上に覆いかぶさり、更に道路の向かい側の敷地(googleストビューの画像によると、平屋建てのメシ屋と中古車販売店があったようだ)にまでのしかかるようにして倒れていた。

ここは、その、幹線道路挟んで向かい側の敷地。

既に調査の類は終わっているようで、瓦礫の撤去作業が行われていた。

 

当地の報道によると、倒壊したビルは、手抜き工事によって構造上の問題があった、例外的な事例らしい。

建物の耐震基準と設定と、その普及の度合いについては、我が国の方が遥かに進んでいる。

 

台灣は時々大地震が起こるが、津波の心配はまったくないみたい。

尋ねてみても「ん?津波?そう言えばどうだったっけ?」みたいな反応が返って来て拍子抜けした。


台湾の反服貿ひまわり学生運動(写真レポート3)

その1その2からの続き。

学生運動は、高度に組織化されており、ロジスティクスが充実していた。
どこかの報道で民進党からお金が出ているという記事を読んだ気もするけど(今探したけど、記事が見当たらない)、どこからお金が出ているかは不明。資金力は大きい。

(全ての写真はクリックすると拡大する)


物資ステーション。
食べ物、飲み物、地べたに座るときに敷くマットを配っている。


糧食は豊かである。

ご飯がタダで食べられるので、寂しい老人がたくさん紛れ込んでいた。
たいした稼ぎも蓄えもなく、家族や友人も少なそうな、寂しい生活をしているであろう老人たちで、主義主張があるわけではなく、タダ飯が食えるからというだけの理由でこのエリアに出入りしている人達。
先日見に行った、バンコクのデモ会場でもこの種の寂しい老人はたくさんいた。


コーヒーを沸かしている。
Democracy cafe。


無料の電源とwifiコーナー。


モバイルキャリアである遠伝電信(Fareastone)のwifi車。
これは無料サービスではなく、単純に、人が多いところで輻輳が起こらないようにするためのものと思われるが、詳細不明。


医療コーナー。


ゴミ捨て場。
分別収集されている。


ゴミ捨て場。


移動式トイレ車。


大量の仮設トイレ。
尚、シャワーはない。


ゴミ拾いをする学生たち。


交通整理をする学生たち。
占拠エリア内には、写真のようにセブンイレブンが2軒あるほか、飲食店やオフィスビルもあり、普通に営業しているので、クルマの出入りもある。

 

急進的な台独派、反核団体も紛れ込んでいる。

タイミングを捉えて学生運動の大きなうねりを上手く利用しようと思って接近しているのだろうが、学生運動側とは明確な断絶がある。
出入りしているのは老人が多い。
占拠しているエリアも違うし、人の交流はまったくなさそう。


立法院の敷地内の別の建物?
掲げられている緑と白の二色のフォルモサの旗は、台湾独立運動のシンボル。
建物の入口は警官隊によって固められている。
建物の上部には、「売台院」という風刺が掲げられている。


立法院の敷地に、道路を挟んで接する、監察院の建物。
監察院は、五院制の五院の一つで、監査を担当する。
「台湾独立」、「台湾独立建国」の旗が多数掲げられていた。

そもそも「反服貿」=「台湾独立」ではない。

これに対して、学生運動の中には、「台湾独立」を主張する掲示はまったく見られなかった。


派手なかっこうのおっさん。
この人も急進的な台独派。
中華民国は邪悪な外来政権であり、台湾を台湾人に返せと主張している。
「NO NUKES」というシールも貼ってある。
反服貿の主張とはまったく相容れないものなので、真面目に聞いている人は少なかった。

 

以上で写真レポートは終わり。
続いて、考察編へ。


台湾の反服貿ひまわり学生運動(写真レポート2)

その1からの続き。
(全ての写真はクリックすると拡大する)

以下、立法院近くの路上の様子。


写真付きの「拒服貿」、「反黒箱」メッセージ。
服は、服務=サービス、
貿は、貿易
つまり、台湾中国サービス貿易協定を拒む、というメッセージ。
黒箱は、ブラックボックス。審議プロセスが不明朗であることを批判している。


立法院に道路を挟んで接する、公平交易委員会(我が国における公正取引委員会に相当する)の建物。
敷地内には警官(これは警備員かな?)が控えている。


「亜大」というのは、台中にある亜洲大学のことだろうか。
このような、各大学の学生のメッセージボードがそこかしこに掲出してあった。


待機する警官隊。
学生側に暴力的な動きは皆無なので、緊張感はまったくない。
立法院から道路を挟んで隣り(写真左側)のセブンイレブンは、普通に営業している。


政治黒牢。


萌え絵。
ヒマワリは、反服貿運動のシンボル。
3月30日の大集会を呼び掛けるもの。
黒衣凱道 → 運動のシンボルである黒い服を着て、凱道(道の名前)に集まろう、ということ。


国民党の馬英九総統(総統は、大統領に相当する)は、名前の連想から馬面に描かれることが多いようだ。


「反対黒箱」→反対ブラックボックス
台湾中国サービス貿易協定の審議プロセスが不明朗であることを批判している。


周辺の路上に溢れる、報道各社のクルマ。
現地のTVでは、ほとんど一日中どこかのチャンネルで報道されている。

また、立法院の議場の中の様子は、学生グループによって、ニコ動でリアルタイム配信されている。

ドワンゴ ニコニコ動画:台湾立法院(国会)を学生らが占拠 生中継


学生たち。


学生たち。
後ろの掲示には、
「天佑台湾、守護台湾」
「反独裁救民主」
「天滅中共」
「我不要内陸人の$」
「我不要売掉台湾」← 売掉 = 売り払う
などの文字が見える。


「我読海大、我反服貿」
と書いてある。
読む = ~で学ぶ
海大は、基隆にある国立台湾海洋大学かと思う。


学生だけではなく、おっさんもいた。
ストライキ中。
「反服貿独裁」
「開放陸資台湾将死」→陸資(メインランドチャイナの資本)を開放すると台湾は将に死なんとす。


このスーツ姿のおっさんは、なんと「支持服貿」。
台湾中国サービス貿易協定支持派。


Tシャツやパーカーにスローガンをプリントしてくれるサービスを無償でやっている人。


夜の様子。
この日は、夕方に雨が降ったのでちょっと寒かった。
南国の人は寒さに弱いので、私は長T一枚で平気なくらいでも、ダウンを着て震えている学生もいた。


夜になると、大学生だけではなく、いろいろな人が集まってくる。
写真ではちょっとテントの柱の影に隠れてしまったけど、水色ジャージは中学生くらいかと思う。


学生のテント。


学生を支援して、無料で腸詰めを配る屋台のおっさん。
弁当は無料配布されているけど、それだけだと味気ないので、長蛇の列が出来ていた。


ストローを加工して、シンボルであるヒマワリを作る技法を教える、屋台のおっさん。

 

その3に続く。


台湾の反服貿ひまわり学生運動(写真レポート1)

台湾において、馬英九総統率いる国民党政権が、中共との間で、台中サービス貿易協定を結んだことに抗議して、学生グループが立法院を占拠している。

台湾(現行の中華民国)は五院制かつ大統領制で、立法院は我が国の国会に相当するので、国会議事堂が学生グループに占拠されてしまったという異常な状態だ。

彼の地に(本業の)仕事を作って出張したついでに見学してきた。
(全ての写真はクリックすると拡大する)


占領 立法院 16日。
学生のテント。
この時期の台北は、昼間はTシャツ、短パンで十分なくらいだけど、夜にちょっと雨が降ったりしたら肌寒いくらい。


警官隊と向き合う。


警官がずらっと並んでいる。
威圧的な雰囲気はまったくない。


警官隊と向き合う学生たち。
ちょうど、立法院議員だか行政機関の高官だかの出勤時間帯だったようで、時々スモークガラスに黒塗りの高級車が中に入っていく。そのたびに、学生がダンボール製のプラカードを掲げて、抗議の声を上げていた。


何やら揉め事のようで、学生と警官が揉み合っているようだ。
詳細は不明。


同じ場所の夜。
夜中も警備していたのかな?


ダンボール製のプラカードを警官隊に掲げてみせる学生。


立法院の建物。


立法院の正面玄関。
「入っていい?」と聞いたら、「ごめん、だめ」とのことだった。
立法院を占拠している学生を、警官が守っている。


立法院正面玄関脇の回廊。
テントなしでシュラフで野宿しているようだ。


後ろ姿だけど、TVカメラに追い回されて、カーキ色のM65ジャケットを着ているのが、台湾大学大学院生で、学生のリーダーの林飛帆さん。
このM65は無印の製品で、楽天台湾の無印のECサイトでは品切れ御礼だとか。
今なら内地で仕入れてオクで売ればせどり出来る。


学生側と警官隊。
緊張感はない。
学生は、まったりと横になりながらスマホやノートPCをぴこぴこ。
(電源は、無料の充電コーナがある)


集会の様子。
入れ替わり立ち代わり、いろいろな人が演説をしていた。
学生だけではなく、いろいろな人がしゃべっていた。


学生同士でグループディスカッションをやっている。


集会の様子。


夜の集会。
夜の方が過ごしやすいので、人がたくさん集まってきている。


そこかしこで、マイクを片手にミニ演説をやっている。


夜の集会。
女の子が手に持っているヒマワリが、学生運動のシンボル。
みなそれぞれ、ヒマワリを手に持ったり、ヒマワリのバッヂやパッチワークを帽子やカバンに貼り付けたりしている。


こちらは、行政院。
一時的に、一部の過激なグループが侵入を試みたが、警官隊に排除された。
今は厳戒な警備が敷かれている。

その2その3に続く。


金門島に行ってきた。

先日2013年5月に、タフな(本業の)出張の合間を縫って、金門島に行ってきた。

大きな地図で見る

金門島といえば、台湾本島から遥か離れて、中国大陸の厦門のすぐ対岸に位置するという、台湾の離島。 中共領である厦門からは目と鼻の先だが、台湾が実効支配している。

僕が初めて台湾に行ったのは大学3年終わりの春休み、1996年春。
中華民国政府がメインランドを逃れて台湾に移駐して以来続いていた戒厳令が1987年に解除されてから初めて行われた総統選挙(事実上のいわゆる大統領選挙に相当する)を見に行くのが目的で、この時も金門島に渡れないものかといろいろ調べた。

当時は、中共が台湾初の民主的総統選挙を何としても阻止しようと恫喝を繰り返し、対抗して米国が第七艦隊を台湾海峡に派遣するという一触即発の状況。戦争が始まるとしたらいきなり本島に弾道ミサイルを打ち込んでくるのではなく、金門・馬祖への砲撃から始まる可能性が高いと言われていて、どうやって渡ろうか調べるうちに本当にビビってしまって結局金門島を訪問するのは取りやめた。

その後、台湾には何度も行く機会があったが、なかなか時間が取れずに金門島に行く願いは叶わなかった。

今回は、たまたま調べたら意外と簡単に、台北から余裕で日帰り出来ることが分かったので、行ってみた。

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羽田からJAL便で台北松山空港に着いたら、コインロッカーに仕事道具を預けて、立榮航空にチェックイン。
台北からは1時間くらい。
片道2,220NTDなので7千円ちょい。

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あっという間に金門空港に到着。
滑走路の傍らにはカモフラのトーチカ。

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小さく、いかにも「離島の空港」といった雰囲気。

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滞在時間が短いので、すぐにタクる。

空港近くの幹線道路の交差点にはカモフラのトーチカが整備されている。

原チャや自転車のレンタルもあるようだが、空港にはお店が見当たらず、市内にしかお店がないようだった。

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道路インフラはしっかり整備されている。

雰囲気としては、宮古島や石垣島のような、八重山の島々にかなり近い。
しかし、インフラの整備具合は遥かに内地の八重山を上回っている。

よく考えてみたら、八重山の島々と金門島が似ているわけではなく、世界中どこに行っても離島に共通する「離島っぽい雰囲気」というものがあるのだと思う。

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島の端、最もメインランドに近接するところに位置する、馬山観測所。
当然、今でも軍隊が駐屯している。

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「還我山河」のスローガン。

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ここから地下道に入っていく。

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地下道。
中共が攻めてきた時のために、何箇所も銃眼のついた待避所がある。

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観光用のトーチカ。

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この日は、晴れていたものの、霞んでてメインランドは見えず。
島影は、大陸ではなく島で、中共領。

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バス停まで歩く。

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このバス停の時刻表表示がいいかげんで、待てど暮らせど全然バス来ない。

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しかたなく、街まで5kmくらい歩いた。

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なんかシーサーみたいのがいる。
風獅爺というらしい。

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牛飼ってる。

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公民館かな。
立派な建物。
公共投資すげー。

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小さな集落なんだけど、家は新しくて綺麗。
かなりお金が投入されてる。

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排水施設ばっちり。

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しかし、ふと道の脇にトーチカがあったりする。

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監視カメラ類もたくさん設置されてる。

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やっとこ金沙という集落に着いた。
集落のメインストリートの中心には映画館がある。駄菓子屋と集落に一件だけあるセブンには学校帰りの子どもたちが溜まってた。

ここでタクシーを捕まえて、島の中心部の金城という地域へ。

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なんか普通にのどかな街だった。

三通のおかげで厦門まで気軽にフェリーで1時間で行けるようになったので、中共からのツーリストも見かけた。

ジャージ姿の中房が賑やか。

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中共が打ち込んできた砲弾を原料にした包丁が特産品らしい。
ほんまかいな。

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民家の壁に貼ってあった。
金門島の反原発運動?

 

ということで、滞在時間わずか5時間ほどの弾丸ツアーながらも、18年来行きたかった金門島に行けて有意義であった。

のどかな離島だったが、敵対する勢力と至近距離で接する国境の緊張感もほんのり感じた。

 

我が国も隣国からの侵略を受け、あるいは侵略の意図をもって度重なる領海侵犯を受けている現下の状況で、自国の領土・領海は命を掛けてでも、たとえ戦争をしてでも守らなくてはならないものだという覚悟を新たにした。

 

(おまけの写真)

台湾の右翼っていうか要するにanti-Tiwanization=親中=容共=左翼だよね?
台北市内の西門街の近くにて。

台湾の右翼っていうか、要するに、外省人の保守反動 =  anti-Tiwanization(反台湾化) = 親中 = 容共 = 左翼?なんだろうか。
彼らは中共から資金をもらっているという報道もある。
台湾通信:釣魚台守ろう運動の黄錫麟氏のバックに中国国務院台湾事務弁公室の存在か、本人は否定