県内での、直近の自転車ヘルメット着用率

本年、令和5年(2023年)4月より、自転車ヘルメットの着用が義務化されたところです。

「義務化」といいつつも、罰則がない、という状況なので、実際のところは、まだまだ着用している人は少ないですね。

5月中旬における調査によると、着用率は5.8%ということだそうです。

 

 

この数字見ると、思ったより高いな、という感じがします。

おそらく、出前・配達などの業務利用を含めた数字であって、一般人の一般利用(仕事ではなく、買い物など)では、もっと少ないのではないかと推測します。

 

 

やはり、ヘルメットはした方がいいですよ。

私は、スポーツ自転車に学生時代から趣味として乗っていますので、自転車ヘルメットも昔から持っておりますが、私からの注意点を幾つか下記します。

 

 

  • それなりの価格の、然るべきメーカが作った、安全基準マークが付いているものを選ぶ

SGマークなどが付いていないと、頭部保護性能は期待できません。

ノーブランドの某国製品などは、いくら安くても論外です。

 

 

  • 子供の場合は、ジャストサイズを選ぶ

子供は頭のサイズが成長したら、買い替えが必要です。

小さな子が、大きなヘルメットをぶかぶかに斜めかぶりしている姿も、それなりに可愛らしく見えますが、頭部保護は期待できません。

 

 

  • あご紐・後頭部のアジャスターの調整をしっかり

これがキモです。

自転車での転倒のパターンは、前への転倒、あるいは、左右の横への転倒がほとんどです。
(まれに、後ろへの転倒というパターンもあります)

転倒して、頭部が勢いよく接地する際に、ヘルメットがしっかり着用されておらずにズレてしまったら、頭部が保護できません。

 

オートバイ用ヘルメットは、あご紐が一つしかついていないので、これをキツく締めるだけなので、調整する要素はほとんどありません。

しかしながら、自転車用ヘルメットは、あご紐の長さ、耳の前を通す紐と後ろを通す紐が交差する位置を調整するためのパーツの位置、後頭部のアジャスターなど、何箇所も調整を要するパーツがあります。

 

 

  • ヘルメットには寿命があるので、定期的に買い替えを

最近の素材はよく知りませんが、昔は、「3年毎に買い替えるべし」と言われていました。

ヘルメットの素材そのものが経年劣化する上に、汗や整髪料などの成分によって樹脂が侵されて劣化するためです。

もちろん、転倒してぶつけた場合は、その時点でそのヘルメットはもう二度と使えませんので、廃棄すべきです。

 

 

 

 

 

ちなみに、私はヘルメットたくさん持ってます。

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自転車用、米国Giro社製のもの。

ここだけの話ですが、もう10年以上使っているので、とっくに耐用年数が尽きています。そろそろ買い替えます。

 

 

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蕨市議会議員の時に配布された、防災ヘルメット。

防災用ヘルメットは、前転・側転を想定したものではなく、高所からの落下物からの頭部保護が目的です。

なので、あご紐はシンプルな構造です。

 

このヘルメット、すっかりもらったつもりになっていて、自分の血液型なんかをマジックで書き込んであるのですが、実は「貸与物」だったとのこと。蕨市議会議員を退任したので、今度、返しに行かないとなりません。

 

 

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山岳用ヘルメット。

乾徳山にて。

山岳用ヘルメットも、防災用ヘルメットと同じく、主に、高所からの落石から頭部を保護することを目的としています。汗をかくので、通気性が高められており、軽量化してあります

 

 

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オートバイ用ヘルメット。

オートバイ用ヘルメットの世界は、日本メーカである、アライとショウエイが世界中の市場で寡占状態です。

私は、こだわりがあって、アライの白しかかぶりません。

 

 

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同じくアライの、オフロードバイク用のヘルメット。

オフ車で走る時は、運動量が多くて汗をかく上に、泥はねなども多いので、シールドはついておらず、ゴーグルを装着することになります。

これで雨天時に高速道路を走ると、露出した頬の部分に雨が突き刺さって、痛くてたまらず。


市営住宅 錦町2丁目第2住宅の解体工事が完了

蕨市 市営住宅 錦町2丁目第2住宅の解体工事が終了

この付近は、ほぼ毎日通りかかっておりますが、

市営住宅 錦町2丁目第2住宅の解体工事が、ほぼ完了しております。

上記写真においては、右側の白い建物が、給食センタ。中央のネットで囲まれた広場が、錦町スポーツ広場です。

 

解体工事は、昨年 令和4年(2022年)7月から行われ、本年 令和5年(2023年)3月末までの予定でしたが、早めに終わったようですね。

 

 

元々、この建物は、昭和47年(1972年)築の民間企業の社宅であったものを、昭和55年度(1980年度)に蕨市が買収して特別市営住宅としたものです。

平成30年度(2018年度)に耐震診断を行った結果、不合格でした。

耐震診断が不合格だった場合に取り得る選択肢としては、
・耐震工事を行い、使い続ける。
・取り壊す。
の2択なのですが、この建物に関しては、古く、老朽化が進んでいたという事情もあり、「取り壊す」という判断となったものです。

 

 

跡地の使い道について

一切、未定。

いつまでに決定するかも、未定。

 

当面は、下水道工事の機材、資材置場として使われる予定です。

 

 

蕨市のファイシティ・マネジメント方針の私案について

ところで、自治体が保有する土地・建物を、組織ごとの縦割りではなく、全てを一元的に管理していこう、という手法のことを、ファシリティ・マネジメント、略してFMと呼んだりするのですが、

 

私は、平成28年(2016年)に、

存在感大きな街 ビッグシティ蕨を目指すための、ファシリティ・マネジメント大方針 保谷私案

として、11項目を発表しております。

基本的には、ほとんど全項目が今でも通用する考え方だと思っております。

 

この大方針に基づいていうと、人口減少が進み、空き家が増え続けていく(住宅ストックが過剰になりつつある)中で、今後、市営住宅は減らしていくべきだと思います。

住宅ストックが過少だった時代においては、公共セクタが公営住宅を供給する意義があったものと思いますが、もうこれからは、そのような時代ではありません。

住宅の供給は民間セクタに任せるべきであり、低所得者層への支援策は、住宅政策としてではなく、他の福祉政策に任せるべきだと考えます。


埼京線の駅へのホームドアの早期設置を望みます。

北戸田駅にて、不幸な人身事故

埼京線北戸田駅にて、先日、令和4年(2022年)12月28日朝、母子3人の飛び込み(?詳細はまだ警察が調査中とのこと)がございました。

当初の報道では「負傷」とのことでしたが、その後の報道内容によると、3人ともお亡くなりになったそうです。

ご冥福をお祈り申し上げます。

 

 

近年、埼京線ホームでの飛び込み自殺が増えている?

首都圏各路線の駅へのホームドア設置が進められた結果、逆にホームドアが設置されていない路線が希少となったために、埼京線の駅での飛び込み自殺が増えたように感じます。

 

駅別自殺件数の統計データをぐぐってみると、

 

ちょっと古い、2016年の記事で、こんなものがありました。

 

2016年当時と2022年現在とでは、駅のホームドア設置状況が異なるので、かなり順位には入れ替わりがあるものと推測します。

直近の駅別自殺件数データは、ネット上では見当たりませんでした。

 

昔は(20年くらい前?)、中央線が自殺者が多いと有名でしたね。
当時の都市伝説めいた解説によると、中央線駅の発車を知らせるチャイム音が、なんとも物悲しくて、病める心を抱えた人がつい衝動的に飛び込みたくなってしまうような旋律なのだとか。ほんまでしょうか?

 

 

ホームドア設置は、思いのほかお金がかかる

こちらは2018年3月のエントリですが、この中で解説したように、

2017年に京浜東北線蕨駅で、視覚障害者がホームから転落して列車に轢かれてお亡くなりになるという痛ましい事故があり、蕨市議会でも早期ホームドア設置を各方面に要望し続けた結果、京浜東北線各駅には順次ホームドア設置が進められ、2020年には蕨市、埼玉県からJR東日本に対して補助金を出した上で、蕨駅にも設置されました。

 

ホームドアは、視覚障害者の事故防止のみならず、自殺防止にも効果があります。

 

そらなら、世の中の全ての駅に、今すぐホームドアを設置すればいいじゃないか!という気もしますが、素人が考える以上に、ホームドア設置で膨大なお金がかかるのです。

蕨駅の場合は、なんと、12億円です。

 

 

現時点での、埼京線各駅へのホームドア設置ロードマップ

埼京線は、JR東日本が示す、首都圏各路線のホームドア設置ロードマップによると、かなり後回しの順番となっております。

JR東日本のプレスリリースによると、最新のものが、

↑これですかね。

埼京線は、「2032年度末頃まで」
このうち、「乗降10 万人以上の駅等を優先し、2025年度末まで」

ということのようです。

 

乗降10万人以上」って、これ、一日当たりということですよね?

一日当たり10万人以上って、かなりハードル高いです。

こちらにJR東日本発表の、駅別乗車人員ランキングが掲載されています。

ここで、乗降人員乗車人員とは、別の概念のようです。

文字通り、乗降人員は乗り降り両方の合計、乗車人員は乗った人数のみで下りた人数は含まない、ということのようです。

ざっくり、乗車人員を2倍した数字が乗降人員と仮定すると、
2021年の各駅乗降人員(推測値)は、

武蔵浦和駅:8.6万人
北戸田駅:3.8万人
戸田駅:3.6万人
戸田公園駅:5.6万人

ということなので、JR東日本のホームドア設置ロードマップ上は、上記4駅は、「2025年度末まで」ではなく「2032年度末頃まで」ということになります。

 

まだまだ時間かかりますねー。
あと10年か。

ホームドア設置は、鉄道事業者の経営判断です。
沿線自治体h,主体ではないし(補助金は出しますが)、鉄道事業者に対して命令・指示等できる種類のものでもありません。

JR東日本は、コロナ禍で電車に乗る人が減って業績ガタ落ちで、2期連続赤字という状況ですが、更なるスピードアップを求めていきたいところですね。


蕨駅西口再開発、令和8年竣工と予定変更し、1年間遅れる見込み

掲題の件、先日、蕨市役所の担当部署より蕨市議会に対して説明がありました。

蕨市 令和4年度予算を解説 その2 歳出編(1)

こちらの本年4月21日付けのでのエントリで述べた通り、

令和4年度予算が成立した時点では、

令和4年度は、高層建築物の建設が始まります。
令和7年度の竣工予定です。

ということだったのですが、早くも1年間の遅れが生じ、令和8年(2026年)7月竣工見込みとのことです。

 

尚、再開発区域内の全ての権利者との合意が完了したとのことです。

 

駅前にできる新しいビルに、どんなお店が入るのかな?
というのが、とても気になるところですが、それが決まるのは、概ね竣工の1年くらい前になりそう、とのことです。

 

 

2023/8/25追記

建築施工業者が変更になり、上記スケジュールは更に遅れる見込み。

詳しくは、以下のエントリにまとめましたので、御覧ください。


荒川第二調節池、囲繞堤の工事が進む。

荒川第二、第三調節池については、2018年8月に以下の2つの記事を書いたところですが、

県南七市治水大会、荒川の第2,3調整池の進捗

↑「調整池」ではなく、「調節池」が正しい用語となります。

既設の荒川第一調節池と、今年度から作り始める荒川第二・第三調節池

この記事から3年半経ちますが、どう進んでいるのか、さっぱり状況が分かりませんでした。

 

ところが、先日、ちょい久しぶりに荒川サイクリングドーロを、彩湖から上流方面にジョギングしてきたところ、工事がぼちぼち進んでいました。

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この時期は、北風が冷たいんですよ。

風が強い日は、人が少ないですね。
特にチャリダーはほとんどいなくなります。

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かつて河川敷の平坦なゴルフ場だったところ。

ゴルフ場は既に閉鎖しています。

バンカーが残っていますが、芝生はダンプや重機に踏み荒らされてしまっていました。

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写真に写っていませんが、多数のダンプ、重機が走り回っていました。

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どういう工事をしているのか、素人にはよく分かりませんが、取り敢えず、ゴルフ場内を流れていた小川を埋め立てたり、凸凹した部分を整地したりしているようでした。

 

場所は、この辺です。

羽根倉橋の上流。
KM非公認教習所、カート場、少年野球場、竹林の西側。
かつてゴルフ場があったところ。今は閉鎖されています。

 

 

国土交通省 関東地方整備局 荒川調整池工事事務所:https://www.ktr.mlit.go.jp/araike/

いつの間にか、このような分かりやすいwebサイトが公開されていました。

この中の、
工事進捗 : https://www.ktr.mlit.go.jp/araike/kouji/shinchoku.htm

によると、第二調節池の囲繞堤を造る工事のようです。

 

この箇所:ゴルフ場外周の、川に沿った正辺には、かつては堤防はありませんでしたが、ここに高さ10mの堤を造るものです。

大量の雨水を溜め込む堤であり、絶対に崩れるわけにはいかないので、かなりガッチリしたものを造るものと思います。

 

その次の段階としては、囲繞堤に沿って東側に、管理用通路+池内水路を造る模様です。

 

川に沿って堤+管理用通路+池内水路を造るだけなら、ゴルフ場全体を潰さなくてもいいんじゃないのかな~?とも思いますが、そこらあたりはよく分かりませんね。

 

上記の「工事進捗」のページによると、今、工事が始まっているのは、この第二調節池の囲繞堤の築造と、荒川右岸提(対岸堤)の2箇所とのことです。

荒川右岸堤は、入間大橋~上江橋の間、入間川と荒川を隔てる、直線の区間ですね。
菜の花が左右に咲き乱れてすごくきれいで、まっすぐの直線である上に、左右がゴルフ場だったので、ちびっ子が歩いていたり飛び出してくる可能性がなく、ロードバイクだと風に乗れば時速○○kmオーバーで余裕にかっ飛ばせる区間で、トラ仲間の間では「大宮高速」と呼ぶ人もいました。
この区間は、たしか一昨年くらいから閉鎖されていたように記憶しています。


メタバース関連がいまいちピンとこない件について。

ザッカーバーグのメタバースに「興味なし」68%、米世論調査

米国人の過半数が、ネガティブな報道が相次いだ今でもフェイスブックに対し、好ましいイメージを持っていることが最新の世論調査結果で見えてきた。しかし、同社が社名を「メタ」に変更し、仮想空間のメタバースに注力することに賛成する人は少なく、CEOのマーク・ザッカーバーグが相変わらず圧倒的に不人気であることも判明した。 …

Facebook, Inc.が、社名をMeta Platforms, Inc. に変えて、メタバースメインに思い切り舵を切ったわけですが、なんか、全然分かんないんですよね、メタバース関連の将来性について。

おそらく、私の属する世代、ネット業界初期の、2000年前後の狂騒を知る世代、40代半ば以上の人には、さっぱり分からないんじゃないですかね。

私も業界の現役を事実上退いて久しいので、業界の渦中にいる人が今どう感じてるのかは分からないのですが。

 

何しろ、セカンドライフバブルの思い出が強く残っているので。

セカンドライフ周辺がバブってる件について。

あれからも14年も経つのか、と考えると、もちろん、あらゆるものが変わっているはずなのですが。

当時、自分が書いたエントリを改めて読み直してみると、メタバースに対する私の認識は、あまり変わっていませんね。

逆に言うと、当時のセカンドライフバブルを経験していない、30代前半以下の世代は、全く異なる認識を持っているのかもしれませんが、どうなんでしょうか。

 

例えば、エヴァの中で、ゲンドウがNERVの同僚とオンライン会議を開くシーンがあるが、あれがメタバースの一つの姿なのだろうか?

あるいは、攻殻機動隊の最新版である、SAC_2045で、素子のチームが、オンラインで背中合わせになって3次元ビデオ会議を開くシーンがあるが、あれも一つのメタバースかな?

 

そうだとすれば、セカンドライフの頃とはかなり異なるかもしれない。

オープンな(かつての)セカンドライフと異なる、クローズドなコミュニケーションプラットフォームのメタ化というのは、UI次第では確かに便利かもしれない。

しかし、これででは、zoomやteamsのオンラインビデオ会議の進化版に過ぎない。

 

 

目の前で新しいイノベーションが起きている(かもしれない)のに、それが根本的に理解できない、という状況は、何とも悲しいというか、辛い感じがします。


東京オリンピックは、後世にどんなレガシーを残せるだろうか?

さて、東京オリンピック、始まってますね。

東京都内を訪れるわけでもなく、すぐ近所を会場として開催されているわけでもなく、どこかの会場を訪れて観戦できるわけでもなく、結局は、各種メディアを通じて見聞きするだけなので、いまいちリアリティが感じられないのですが、それでも楽しいです。

自転車のロードレースのコースである道志みちは、よく走るコースでもあり、ぜひ現地で見たかったところなのですが、このコロナ禍でそれは叶わず、残念でした。

 

 

前回、昭和39年の東京オリンピックは、本当に素晴らしいレガシーを、私達、後の世代に残してくれました。

東海道新幹線も首都高も、昭和39年東京オリンピックの直前に造られたもので、オリンピックのレガシーです。

戦争で負けてからまだたったの19年間しか経っていないタイミングなのに、オリンピックを開催して、よくぞあんな立派なものを造って、後の世に残してくれたものだ、と感激します。

 

私が初めて海外旅行したのは、大学3年生の時、1995年に、ベトナムへ行ったのですが、これは、1975年のサイゴン陥落から20年後ということで、だいたい戦後ということでは、東京オリンピックを開催した昭和39年当時の我が国と同じくらいのタイミングでした。

当時のベトナムは、まだまだいろいろインフラも整っていなくて、国全体で交通信号機が3機しかない、という状況だし、全然オリンピックを誘致できるような体力があるわけではなく、有史以来の教育に力を入れてきた民族的背景、他民族に侵略されたことがないという歴史、諸々のインフラの蓄積があることや、ベトナムと異なり本土決戦が行われなかったなどの条件の違いを除いても、我が国の戦後復興がいかに目覚ましく素晴らしいものであったかということを感じ入ったものです。

 

 

 

妻が、どこかで何かの、昭和39年東京オリンピックのレガシーを解説するTV番組を見ていたそうなのですが、その中で、ハードウェア面の変化に加えて、オリンピック前後での日本人のメンタリティの変化を取り上げていたそうです。
(このTV番組、今となっては、どこのTV局の何という番組か分からないのですが)

 

 

昭和39年東京オリンピック以前は、我が国の鉄道列車の車両の中は、靴が埋まってしまうくらい、弁当の箱やら何やらゴミだらけだったのだそうです。

走っている列車の窓からゴミを投げ捨てるのは当たり前。

今では考えられないですね?

このような日本人のメンタリティが変化したのは、東京オリンピックが契機だったのだとか。政府が大々的に行った「街をきれいにしよう」キャンペーンの成果によるものなのだそうです。

 

 

そう言えば、夏目漱石の『三四郎』の序盤で、大学に進学するために九州から鉄道で上京する主人公が、食べ終わった駅弁の箱を、走っている窓から投げ捨てて、残飯の一部が向かいの席に座っている女性の顔にかかってしまった、というシーンがありました。

1995年に私がベトナムを訪れた時、サイゴンからハノイまでの統一鉄道の寝台列車にフエ経由で2晩かけて乗ったのですが、たまたま途中までコンパートメントに乗り合わせた方々と話をして仲良くなったところ、ベトナム国鉄の職員さんたちでした。

この人達も、当たり前のように、弁当のゴミやら何やらを窓から投げ捨てていました。

 

 

私の亡き父親も、昭和50年代には、当たり前のように、ガムの包み紙やらタバコの吸殻やらを、路上や、ドブに捨てていました。

母親に「子供の前では止めてっ!」と叱られていましたが、おそらく、何がどのように悪いか、父親も母親も分かっていなかったんじゃないですかね?

 

 

ついでに言うと、共産中国の長距離鉄道列車の硬座の車両内なんかも、ちょっと前まではゴミだらけと言われていましたし、北京の胡同を歩くといまだに排泄物の芳しい香りが通りの角を曲がるたびに漂ってきますが、あと数年で劇的に変わるでしょうね。

中共は、国全体が、数年後にはすごくきれいでクリーンな国になるでしょう。

その国の国民のメンタリティは、何かのきっかけさえあれば、一瞬のうちに劇的に変わるものです。

 

 

なんか話が長くなりましたが、私達は、多大な犠牲を払って、この度の2回目の東京オリンピック・パラリンピックを開催する以上、何らかのレガシーを後の世代に確実に残すべきだと思います。

 

それは、ハードウェアのように、「今後、50年、100年と使い続けられるように」と、意図して作り上げるものだけではなく、後に振り返ってみれば、「そう言えば、あれが令和の東京オリンピックのレガシーだった」と数十年経ってから結果論的に評価されるようなソフトウェア的なものも含みます。

何らかのレガシーを後の世代に残さなくては、わざわざ、ここまで多大な犠牲を払ってとオリンピック・パラリンピックを開催する意味はないと思います。