富士総合火力演習を見学しました。

昨日2014年8月21日(木)、東富士演習場における富士総合火力演習を見学してきた(私費)。
参加は無料だが、抽選倍率24倍とたいそう人気があり、なかなか行く機会がなく、今回初参加だった。

 

最大の仮想敵は中共

一緒に行った友人(ネット業界のゆるやかな仕事仲間で、10年来のバイク仲間)は4,5年前にも行ったことがあるのだが、当時は、デモは「北海道に露国が侵攻してきた」状況を想定したものだったそうだ。

今回のデモは、「離島に中共が侵攻してきた」状況を想定したもので、自衛隊が認識する最大の仮想敵は中共であることが分かる。

 

特に意外なものはなし

戦車やら兵器やらが実弾を発射するところを生で見るのは初めてだったが、映像ではいろいろなものを見たことがあったし、特に意外感はなし。
何より今回ビックリしたのは、帰路の中央道で、路肩をステテコ姿の徘徊老人がよたよた歩いていたことくらいであった。

 

写真レポート


これから演習が始まる。
幸いにして天候コンディションには恵まれた。
土埃が舞うので、散水車が水を撒いている。


203mm自走榴弾砲
けっこう人数多いな。


96式装輪装甲車(左)と155mm榴弾砲(右)
装輪装甲車の後ろには、歩兵が12人(乗員2人とは別に)乗れる。

ところで、かなり素朴な疑問なのだが、尖閣諸島にしろ竹島にしろ、写真で見る限りはゴツゴツした岩山なので、キャタピラ車しか走れないのではないか?
タイヤの車両は走れないのではないか?


99式自走155mm榴弾砲


歩兵が展開して、迫撃砲を撃つ。


96式多目的誘導弾
wikipediaによると、射程は10km以上らしい。
川崎重工製。
まさにミサイルがばびゅーんと飛んで行く。


87式対戦車誘導弾
高機動車の中から、歩兵が肩に担いで撃つ。
レーザー誘導方式で、レーザー照射装置とその操作スタッフは別に必要。


狙撃のデモ。
絵に描いたトラックの運転手を狙撃する。


左側のトラックの運転手にヒットした。


風船の標的。


ばばばばーん。


96式装輪装甲車から歩兵が出てきて展開する。


歩兵による攻撃。


青い風船の標的。


あ、1個撃ち漏らした。
あとで怒られちゃったりするのかな。


87式自走高射機関砲
飛行機を撃ち落とす。


山の向こうから90式戦車がやってきた。

戦車は、74式、90式、10式が登場。
74式はまだ現役なんだね?


90式の砲塔が火を噴く。

戦車の砲撃が一番音が大きい。
数百メートル離れたところにいても、何かが飛んで来たかのような感じがある。


88式地対艦誘導弾。
これは発射デモは無し。


UH-1とバイク偵察部隊。

バイクは、おそらくカワサキKLX250かと思う。


バイクを下ろす。


ヘリにバイクを積み込む空間の関係だと思うが、運転手が右側からバイクに乗り込んでいる。


AH-64Dアパッチ
対戦車攻撃。
パパパパパッと乾いた連続音がする。


AH-64Dの攻撃


UH-60から歩兵が降りてきた。


CH-47からも歩兵が降りてきた。


着陸したCH-47から高機動車が出てきた。


どっかーん。
侵略者をやっつけました。

 

感想など

離島に侵攻してきた人民解放軍を迎え撃つデモのシナリオは、「砲撃しました、弾着、今!はい、敵をやっつけました」と、全ての攻撃が成功することを仮定したかなりご都合主義なものだが、実際にはあらゆるパタンを想定して練習しているんだろう。

尖閣諸島や南沙諸島での中共のやり口を見ていると、正規軍だけではなく、民間漁船を装った便衣兵もやってくる可能性が高い。

侵攻された離島の地上を普段着姿でぶらぶら歩いている中国人が、武装した便衣兵であることが明らかになれば、これは戦時国際法的には非合法なので、当然攻撃対象と出来るが、便衣兵だと明らかになっておらず民間人である可能性が残っている時点では、国際法的には攻撃することは出来ない。
この場合、どうするんだろう?

国内法的には、第一義的には警察と海保による治安出動が対応すべきもので、警察と海保からエスカレートされて初めて自衛隊が出動できるはず。
この手の有事法制問題って、どうなってるんだっけ?
後で調べてみよう。

暑くてかなり日焼けした。
遅めの時間に現地入りしたので、桟敷席に座ることになったけど、早く行って階段座席に座った方がよく見える。次回行く機会があったら、早めに現地入りしようと思う。


戦艦三笠を見に行ってきた。

先日、ふと思い立って、横須賀に戦艦三笠を見に行ってきました。
日露戦争における、帝国海軍連合艦隊の旗艦です。

何気に、行くの初めてです、そもそも、横須賀の街自体が、行くの初めてでした。(バイクで通り過ぎたり、山の中を走ったことはありますが)
JR横須賀駅、京急横須賀中央駅、どちらからも歩いて10分くらい。

かなり面白いものでしたので、おすすめします。
小学校とか中学校の遠足で行くと面白いんじゃないかな!


戦艦三笠と東郷平八郎司令官像。


後部甲板。
デッキは木製。


屋根の下のこの部分は、建造当時そのままのもの。
分厚くてしっかりしたチーク材。


通信室。
通信機器がシンプルなですね。
当時は電信(モールス信号)のみ?電話(音声)は無し?


煙突。
よく考えてみたら当たり前ですが、当時の燃料は石炭。
このあたりは、全てレプリカだと思います。


操舵輪と羅針儀。
これは、日露戦争当時のものだそうです。


艦橋。
艦隊司令長官、艦長、参謀が立っていた場所にパネルが打ってあります。


30cm主砲。
ハリボテのレプリカ。
すごくでかい。


東郷平八郎司令長官直筆の書。


東郷長官の手帳。
小さくて可愛らしい。鉛筆書き。


東郷長官の双眼鏡。
カールツァイス製。
目を当てるところが4つあるけど、何でだろう?
左右それぞれが単眼鏡としても使える仕様なのかな?


当時のカメラ。
幾つか残っている当時の写真は、すべてこのようないかついカメラで撮影されています。


測距儀(レプリカ)。
真ん中から覗く。左右それぞれの端にレンズが付いている。左右の視差角で距離を測定する、という仕組みらしい。1万mくらいまでしか測れないとのこと。


旅順港閉塞作戦への志願書。
ロシア艦隊が旅順港からなかなか出てこないので、夜陰に乗じてボロ船を港の入口に沈めようとしました。この作戦は、3回にわたって行われ、失敗に終わりました。
2千人の志願者の中から77人が選抜されました。


模型コーナーがありました。
時代を下って、大東亜戦争時代のものや、現代の海上自衛隊の艦船のものも展示されていました。
一番手前は、夜戦バカの軽巡川内。


二水戦の旗艦、コロンバンガラ島沖夜戦で武勲を上げた川内型軽巡神通。
探照灯を敵に当て続けて自ら囮となり、艦体が真っ二つに折れてメイン部が沈没した後も、前部主砲は完全に沈む瞬間まで砲撃を続けて奮戦しました。


球磨型軽巡北上。
奥が初期型。
手前が、重雷装艦に近代化改装後のハイパー北上さま。


金剛型高速戦艦榛名。
はい、榛名は大丈夫です!


DDH-181 護衛艦ひゅうが。
ヘリ空母です。


幕僚事務室。
クラシカルですね。


士官室。
調度品は豪華で、機能性よりも装飾性を重視しているかのような印象も受けます。


長官室。
広い個室です。


長官浴室。
専用のトイレ・風呂があります。
尚、艦長も専用の個室、浴室を持っています。


長官公室。
会議室として使った他、来客との交渉もこの部屋を使ったとのことです。


三笠公園の敷地内には、何と!D51型蒸気機関車型の災害用飲料水備蓄タンクがありました。
本物ではなくて、ハリボテです。


給水口。


湊には、海上自衛隊の潜水艦が止まっていました。
(艦名不明)


米国海軍ミサイル駆逐艦フィッツジェラルド。


DDG-171 はたかぜ型護衛艦はたかぜ


タイのクーデターの現況

さて、先月2014年6月下旬に、(本業の)仕事を作って、タイ王国のクーデターの現況を見に行ってきた。

バンコクには、2014年2月に訪問し、反タクシン派デモ隊に市内中心部を占拠された模様を見学してきた。
hoya_t blog : 2014/2/7 バンコクにデモ見に行ってきた。

その後、軍がクーデーターを起こして戒厳令を敷いたので、(本業の)仕事のついでに、その変化をウォッチしてきた。

尚、クーデター施行直後は夜間外出禁止令が発令されていたが、私が訪問した時点では、既にこれは解除されていた。


チッロムの交差点。
ふつう。


BTSサイアム駅の高架下。
ふつう。
あの土産物売りや食べ物売りの屋台の人達はどこに行ってしまったんだろう?


サイアムのMBKセンター前。
ふつう。


シーロム。
歩行者天国のようにカラフルなパラソルで埋め尽くされていた姿は見る影もない。

ということで、市内は平常通りに戻っていた。

軍や警察の姿は皆無。
クーデターらしいものは全く感じられず、期待はずれ。

Nanaなどの繁華街もいつも通り。
(外人ツーリストは少ないよ、特に日本人は少ない、という声は聞いたけど)

尚、バンコクでも田舎でも、ソーシャルツールにおけるLINEのシェアが急激に上がっていてびっくりした。お店でも乗り物でも、あっちでもこっちどLINEのデフォルトのメッセージ着信音が響き渡っていた。

 

日にちは前後するが、スコータイからレンタのスクで、遺跡の街、カンペーン・ペッへ。


もちろん、国際免許は持っています。

カンペーン・ペッから北10kmくらいの幹線道路沿いの学校(中学校?高校?)で、何やら祭りのようなものをやっていて、移動中にたまたま通りかかって、立ち寄った。
何の祭りかはさっぱり分からない。


JK(JC?)が何か食材を売っている。


何故かバイクの新車が展示されている。
他にも、農機具の展示などのブースがあった。
祭りの趣旨が謎だ。


体育館では、軍人の宣誓式(?)のようなものをやっていた。
とても厳かな雰囲気。
もしかして、祭りではないのか?


そして、今回の出張を通じて、唯一、クーデターっぽかったのが、このシーン。

自動小銃を抱えた若い軍人が、二人一組で、二組ぐらい、警備をしていた。

どうやら、地元の人にとっても珍しいシーンらしく、女の子がはにかみながら一緒に写真撮ってもいい?とお願いして、写真を撮り合っていた。

 

この学校、帰朝してからgoogle mapを辿って調べてみたら、Phran Kratai Pittayakhom Schoolという学校らしい。
http://www.prankratai.ac.th/
webサイトもあるけど、タイ語オンリーなので、どんな学校なのか中学校なのか高校なのかすら分からない。

 

 

岡崎久彦氏曰く、「タイにおいては、文民政府とクーデターが、民主主義の基本である、チェック・アンド・バランスを果たしている」

ところで、読売新聞朝刊の「時代の証言者」コーナーに現在連載中の、元外交官 岡崎久彦氏の回顧録の中で、ちょうど2014年7月2日(水)号で、駐タイ大使を務めていた1991年当時に、タイでクーデターが発生したときについて触れている。

当時、タイが得ていた外国援助の7割近くが日本からのもので、クーデターを受けてこれを見直すべきかどうかの議論が日本国内で起こった。
岡崎氏は、「この事態は、クーデターではなく、ただの政権交代に過ぎない」と評価し、当時、力を持っていた金丸信 副総理に進言して、援助の継続を促したとのこと。
国際社会において、我が国の「クーデター支持」とも受け取れられかねない動きは批判の的になりかけたものの、ジャーナリストからの質問に対して
「民主主義の基本はチェック・アンド・バランスであり、タイにおいては、文民政府とクーデターがその機能を果たしている。民主主義よりも、プラトンの哲人政治が実行されれば、それが良いに決まっている」と回答したとのこと。

 

欧米流の手続き論的な民主主義が、どこの国家、民族においてもベストかどうかは分からない。タイにはタイの国情にあった、ベストのやり方がある、ということだ。

これは私も同感。
立憲君主制の存在を前提として、今回のクーデターが収まった後も、定期的にお祭り騒ぎ的な大衆運動とクーデターは繰り返されることだろう。

タイの現状の問題は、都市部の持てる層から、田舎部の持たざる層への所得の再配分が進んでいないことだ。
そもそも、不動産の固定資産税と、相続税が存在しないとのこと。
今後、タイ流のやり方で、税制を改正して、緩やかに所得の再配分の仕組み作りを続けていくことになるのだろうと思う。


北朝鮮が日本人拉致問題の全面的な再調査を受け入れ

読売:北、拉致全面調査を約束…日本は制裁一部解除へ(2014/5/30)

北朝鮮が、日本人拉致問題の全面的な再調査を受け入れました。

対象は、「拉致した可能性がある全ての日本人」とのことですので、
・政府認定拉致被害者(北朝鮮が拉致したと、確たる証拠を元に日本国政府が認定した被害者17人)
・特定失踪者(北朝鮮に拉致された疑いを否定できない失踪者800人以上
の両方を含みます。

特定失踪者問題調査会:特定失踪者公開リスト
日経:特定失踪者の解明進むか 警察庁対象者は860人 北朝鮮の調査で(2014/5/29)

 

蕨市の拉致被害状況

蕨市にも特定失踪者が2名います。
また、政府認定拉致被害者であり、大韓航空機爆破事件の首謀者:金賢姫の教育係をやらされていた田口八重子さんは、蕨市に住んでいたことがある(駅前の喫茶店で働いていた?)という情報もあります。

蕨市には、北朝鮮の出先機関である、朝鮮総連のブランチがかつて存在しました。(今は、川口市に移転しています)

 

自民党 安倍政権の成果

北朝鮮の態度の変化は、自民党 安倍政権の強硬な対北朝鮮政策の成果です。
同盟国と国際社会への理解と同調を求めつつ、強硬な圧力を掛け続けたことが効果を発揮しました。

とは言え、連中は邪悪なウソつきなので、全面的な再調査と拉致被害者の身柄の返還を着実に履行するように、引き続き同盟国と国際社会の協力を得ながら、外交的、経済的制裁を与え続けることが必要です。

 

我が国の地方政府も、国の方針に従って強硬姿勢を

北朝鮮への締め付けが効果を発揮するように、都道府県政府、市町村政府も同調しなくてはならないと考えます。

埼玉県の上田清司 県知事も、県議会平成25年6月定例会における田村琢実議員(自民党)の一般質問に対して、以下のように答弁しています。
埼玉県:平成25年6月定例会 一般質問 質疑質問・答弁全文 (田村琢実議員)

拉致被害者、特定失踪者が全員帰還するまで地方からも国をバックアップしながら、全ての主義主張を超えて全力で取り組むべきものだと考えるところでございます。

蕨市においても、北朝鮮の出先機関である朝鮮総連の傘下にある朝鮮学校へ(厳密に言うと保護者に対して)、邪悪な補助金(外国人園児・児童生徒保護者補助金)が毎年支払われています。
全ての拉致被害者の身柄を奪還するために、何とかこの補助金を廃止するように活動してまいります。


2012年9月
特定失踪者問題調査会の現地調査にて。
田口八重子さんがお子さんを預けていた雑司が谷のヤミ託児所の跡地前で、お兄さんの飯塚繁雄さん(左)。


台湾の反服貿ひまわり学生運動(写真レポート3)

その1その2からの続き。

学生運動は、高度に組織化されており、ロジスティクスが充実していた。
どこかの報道で民進党からお金が出ているという記事を読んだ気もするけど(今探したけど、記事が見当たらない)、どこからお金が出ているかは不明。資金力は大きい。

(全ての写真はクリックすると拡大する)


物資ステーション。
食べ物、飲み物、地べたに座るときに敷くマットを配っている。


糧食は豊かである。

ご飯がタダで食べられるので、寂しい老人がたくさん紛れ込んでいた。
たいした稼ぎも蓄えもなく、家族や友人も少なそうな、寂しい生活をしているであろう老人たちで、主義主張があるわけではなく、タダ飯が食えるからというだけの理由でこのエリアに出入りしている人達。
先日見に行った、バンコクのデモ会場でもこの種の寂しい老人はたくさんいた。


コーヒーを沸かしている。
Democracy cafe。


無料の電源とwifiコーナー。


モバイルキャリアである遠伝電信(Fareastone)のwifi車。
これは無料サービスではなく、単純に、人が多いところで輻輳が起こらないようにするためのものと思われるが、詳細不明。


医療コーナー。


ゴミ捨て場。
分別収集されている。


ゴミ捨て場。


移動式トイレ車。


大量の仮設トイレ。
尚、シャワーはない。


ゴミ拾いをする学生たち。


交通整理をする学生たち。
占拠エリア内には、写真のようにセブンイレブンが2軒あるほか、飲食店やオフィスビルもあり、普通に営業しているので、クルマの出入りもある。

 

急進的な台独派、反核団体も紛れ込んでいる。

タイミングを捉えて学生運動の大きなうねりを上手く利用しようと思って接近しているのだろうが、学生運動側とは明確な断絶がある。
出入りしているのは老人が多い。
占拠しているエリアも違うし、人の交流はまったくなさそう。


立法院の敷地内の別の建物?
掲げられている緑と白の二色のフォルモサの旗は、台湾独立運動のシンボル。
建物の入口は警官隊によって固められている。
建物の上部には、「売台院」という風刺が掲げられている。


立法院の敷地に、道路を挟んで接する、監察院の建物。
監察院は、五院制の五院の一つで、監査を担当する。
「台湾独立」、「台湾独立建国」の旗が多数掲げられていた。

そもそも「反服貿」=「台湾独立」ではない。

これに対して、学生運動の中には、「台湾独立」を主張する掲示はまったく見られなかった。


派手なかっこうのおっさん。
この人も急進的な台独派。
中華民国は邪悪な外来政権であり、台湾を台湾人に返せと主張している。
「NO NUKES」というシールも貼ってある。
反服貿の主張とはまったく相容れないものなので、真面目に聞いている人は少なかった。

 

以上で写真レポートは終わり。
続いて、考察編へ。


台湾の反服貿ひまわり学生運動(写真レポート2)

その1からの続き。
(全ての写真はクリックすると拡大する)

以下、立法院近くの路上の様子。


写真付きの「拒服貿」、「反黒箱」メッセージ。
服は、服務=サービス、
貿は、貿易
つまり、台湾中国サービス貿易協定を拒む、というメッセージ。
黒箱は、ブラックボックス。審議プロセスが不明朗であることを批判している。


立法院に道路を挟んで接する、公平交易委員会(我が国における公正取引委員会に相当する)の建物。
敷地内には警官(これは警備員かな?)が控えている。


「亜大」というのは、台中にある亜洲大学のことだろうか。
このような、各大学の学生のメッセージボードがそこかしこに掲出してあった。


待機する警官隊。
学生側に暴力的な動きは皆無なので、緊張感はまったくない。
立法院から道路を挟んで隣り(写真左側)のセブンイレブンは、普通に営業している。


政治黒牢。


萌え絵。
ヒマワリは、反服貿運動のシンボル。
3月30日の大集会を呼び掛けるもの。
黒衣凱道 → 運動のシンボルである黒い服を着て、凱道(道の名前)に集まろう、ということ。


国民党の馬英九総統(総統は、大統領に相当する)は、名前の連想から馬面に描かれることが多いようだ。


「反対黒箱」→反対ブラックボックス
台湾中国サービス貿易協定の審議プロセスが不明朗であることを批判している。


周辺の路上に溢れる、報道各社のクルマ。
現地のTVでは、ほとんど一日中どこかのチャンネルで報道されている。

また、立法院の議場の中の様子は、学生グループによって、ニコ動でリアルタイム配信されている。

ドワンゴ ニコニコ動画:台湾立法院(国会)を学生らが占拠 生中継


学生たち。


学生たち。
後ろの掲示には、
「天佑台湾、守護台湾」
「反独裁救民主」
「天滅中共」
「我不要内陸人の$」
「我不要売掉台湾」← 売掉 = 売り払う
などの文字が見える。


「我読海大、我反服貿」
と書いてある。
読む = ~で学ぶ
海大は、基隆にある国立台湾海洋大学かと思う。


学生だけではなく、おっさんもいた。
ストライキ中。
「反服貿独裁」
「開放陸資台湾将死」→陸資(メインランドチャイナの資本)を開放すると台湾は将に死なんとす。


このスーツ姿のおっさんは、なんと「支持服貿」。
台湾中国サービス貿易協定支持派。


Tシャツやパーカーにスローガンをプリントしてくれるサービスを無償でやっている人。


夜の様子。
この日は、夕方に雨が降ったのでちょっと寒かった。
南国の人は寒さに弱いので、私は長T一枚で平気なくらいでも、ダウンを着て震えている学生もいた。


夜になると、大学生だけではなく、いろいろな人が集まってくる。
写真ではちょっとテントの柱の影に隠れてしまったけど、水色ジャージは中学生くらいかと思う。


学生のテント。


学生を支援して、無料で腸詰めを配る屋台のおっさん。
弁当は無料配布されているけど、それだけだと味気ないので、長蛇の列が出来ていた。


ストローを加工して、シンボルであるヒマワリを作る技法を教える、屋台のおっさん。

 

その3に続く。


台湾の反服貿ひまわり学生運動(写真レポート1)

台湾において、馬英九総統率いる国民党政権が、中共との間で、台中サービス貿易協定を結んだことに抗議して、学生グループが立法院を占拠している。

台湾(現行の中華民国)は五院制かつ大統領制で、立法院は我が国の国会に相当するので、国会議事堂が学生グループに占拠されてしまったという異常な状態だ。

彼の地に(本業の)仕事を作って出張したついでに見学してきた。
(全ての写真はクリックすると拡大する)


占領 立法院 16日。
学生のテント。
この時期の台北は、昼間はTシャツ、短パンで十分なくらいだけど、夜にちょっと雨が降ったりしたら肌寒いくらい。


警官隊と向き合う。


警官がずらっと並んでいる。
威圧的な雰囲気はまったくない。


警官隊と向き合う学生たち。
ちょうど、立法院議員だか行政機関の高官だかの出勤時間帯だったようで、時々スモークガラスに黒塗りの高級車が中に入っていく。そのたびに、学生がダンボール製のプラカードを掲げて、抗議の声を上げていた。


何やら揉め事のようで、学生と警官が揉み合っているようだ。
詳細は不明。


同じ場所の夜。
夜中も警備していたのかな?


ダンボール製のプラカードを警官隊に掲げてみせる学生。


立法院の建物。


立法院の正面玄関。
「入っていい?」と聞いたら、「ごめん、だめ」とのことだった。
立法院を占拠している学生を、警官が守っている。


立法院正面玄関脇の回廊。
テントなしでシュラフで野宿しているようだ。


後ろ姿だけど、TVカメラに追い回されて、カーキ色のM65ジャケットを着ているのが、台湾大学大学院生で、学生のリーダーの林飛帆さん。
このM65は無印の製品で、楽天台湾の無印のECサイトでは品切れ御礼だとか。
今なら内地で仕入れてオクで売ればせどり出来る。


学生側と警官隊。
緊張感はない。
学生は、まったりと横になりながらスマホやノートPCをぴこぴこ。
(電源は、無料の充電コーナがある)


集会の様子。
入れ替わり立ち代わり、いろいろな人が演説をしていた。
学生だけではなく、いろいろな人がしゃべっていた。


学生同士でグループディスカッションをやっている。


集会の様子。


夜の集会。
夜の方が過ごしやすいので、人がたくさん集まってきている。


そこかしこで、マイクを片手にミニ演説をやっている。


夜の集会。
女の子が手に持っているヒマワリが、学生運動のシンボル。
みなそれぞれ、ヒマワリを手に持ったり、ヒマワリのバッヂやパッチワークを帽子やカバンに貼り付けたりしている。


こちらは、行政院。
一時的に、一部の過激なグループが侵入を試みたが、警官隊に排除された。
今は厳戒な警備が敷かれている。

その2その3に続く。